| 近 |
約 束 の 唇 Episode6 |
Episode5
Episode6
(目次)
Chapter3 |
| 親 | ||
| 相 | ||
| 愛 | ||
| Chapter2 |
ふたり街を行く、週末の午後。
時計を気にすることなく過ごす、休日の昼下がり。
思えば、こうした時間を共有するのは大分久しぶりのことだった。
柔らかな日差しを後ろ髪いっぱいに浴びながら、ふと目に付いた店で洋食を楽しみ、
気の向くままに映画館へと足を運び、あとは近場のコーヒーショップにて延々と喋る。
そんなありふれたひと時が、いまの私にとってはかくも貴重なものとなり得ていた。
最後に顔を合わせたのは3月の終わり頃。
その前は2月のバレンタイン。
そして今回、カレンダーの日付はすでに4月も3週目を終えようとしていた。
“月イチ” とはまた月並みな台詞だが、実際そうなると1日1日の重みが自ずからして違ってくる。
早速にして、来月はない。
来月どころか、少なくとも今後半年の間はない。
フライトの予定は今月28日、午前。
その日まであと残すところ、1週間と3日。
事実上、今回が最後ということだ。
こうした形での人並みの逢瀬は、本当にもう、今日限り。
西日が差す頃になり彼の部屋へ赴くと、それまで保っていた陽気な気分が一転した。
外出後のティータイムにて一息入れるはずが、意に反して塞ぎ込んでしまう自分自身に歯止めがかけられない。
かくして言葉も少なげにただ時間だけが過ぎていく。
目の前の彼はといえば相変わらずの落ち着きぶりで、もともと寡黙な彼のこと、
私の方で率先しなければそれこそ時間と共にカップの中身を消費していくばかり。
言わなくてはいけないことがあるのに。
心に決めた約束が、いまだ言葉になりかけのまま取り残されているというのに。
そのうちにも2杯目を飲み終えた彼は、今度はバスルームへとその姿を消していってしまった。
タイムリミットは刻々と迫りつつある。
つい先程までは気にもしなかった時計の存在が、今となっては秒針の音までも克明に聞こえてくるような気がした。
「少し、痩せたんじゃないか?」
「ふふ、ありがと…♪」
生乾きの髪を無造作に掻き上げつつ、入違い様にふとそんなことを口にする。
咄嗟の作り笑いで軽く受け流すも、脱衣所の鏡を前にすでにそれすらも適わなくなっていた。
彼の使った、石鹸の匂い。
スポンジで丁寧に泡立て全身を包み込むと、反射する水音のなかひとり両肩を抱え立ち尽くす自分がいた。
「愛してる。 昭乃」
泣いていた。
涙を流している自分に、後になって気が付いた。
「俺にはもう、お前だけだ」
止まらなかった。
止めようもなかったから、そのままに彼の胸を借りることにした。
昔から物静かな人だった。
世辞も言わなければ社交辞令のひとつもない。
にもかかわらず存在感だけはやたらとある、そんな男だった。
彼に任せておけば間違いはない。
彼さえいればそれだけで万事上手くいく。
イメージとしては至極大雑把なものだが、不特定多数のもと半ば確信じみた人望を集めるその姿は
不言実行の銘もさながらに確固たる説得力があった。
しかし、そんな彼とて同じく人の子。
慢性的に言葉足らずなうえ、どことなく回りくどい言動は往々にして誤解を招きかねず、
知的で冷静な表情とて裏を返せば何を考えているのかわかりにくい印象を与えるのもまた事実であった。
だからこそ私は、日頃から百も承知の上で敢えて素知らぬ振りをする。
その言い方では伝わらない。
相手が私でなかったら、きっと伝わってはいない。
と、普段スマートで通している私が彼の前でのみ何かとオトボケを決め込むのは、
実はそういった意味合いによるところが少なからずあったのだ。
その彼が、である。
言葉ひとつのみでは決まって要点を得なかったその人が、
今日に限ってこうも直線的に、かつ端的極まる台詞にて自らの想いを訴えかけてきている。
悪く言えば、不意を突かれた。
それでも体の方は正直で、気付いた時にはもう涙が止まらなくなっていた。
事の真相まではおそらく伝わってはいない。
ひとえに束の間の別れを惜しんでのものと、そう信じて疑っていないのだろう。
その一方で、私の方はといえば。
奈菜のこと。
弟のこと。
そして、香澄ちゃんのこと。
ここしばらくというもの、極々身近なところであらぬ事態が連鎖的に立て込んできていた。
積年の火種は再燃し、懐の愛玩には牙を剥かれ、かくしてかつての拠り所は急速にその足場を失いつつあった。
迷いのうちに全てを失うか。
それとも、確かな証のもといま一度結び直すのか。
半ば脅迫観念と化したそんな重圧に、この数週間、ひとり膝を抱えながらの日々を余儀なくされてきた。
「私、待ってるから」
涙の跡を、辿るように。
「この部屋で、恭一くんのこと。 待ってるから」
約束の想いを、誓いの言葉に乗せて。
いつにない表情だった。
その時の彼は、言うなれば少年のような眼差しをしていた。
屈託のない笑顔にて夢を語りはじめたかと思うと、将来の青写真を半ば興奮気味に描いて見せてくれた。
そのフォトフレームの向こうには、少し歳増した私と彼とに加え、まだ見ぬ子供の姿まで確かに映し出されていた。
男の夢、だった。
それは同時に、女の夢でもあった。
重なり合う将来のもと、相槌を打つ手も自然と早まっていくのがわかる。
そして彼は、最後にもう一度だけ私を抱いた。
一方的だった。
今日の私は、それこそ抱かれるがままだった。
愛する人に、こうも愛されているということ。
その生々しいまでの感触を全身で噛み締めながら、今度はもう一度だけ、彼のためだけに泣いた。
暖かい、暖かい光。
ふたつ影を映し出す、黄金色に光る黄昏の日差し。
いとおしい、いとおしい温もり。
柔らかな寝具のなか膝枕をして眠る、かけがえのない人の確かな手触り。
そんな満ち足りた風景の下、ようやく果たした告白を幾度となく反芻しこの身を震わせていた。
煙草の存在など置き忘れ、ただ心行くままに。
事を終えた彼は、程なくしてその意識を手放していった。
自ら描いた夢と共に、文字通り夢の世界へと深く深く溶け落ちていった。
普段であれば許されることではない。
抱いた女を他所にひとり眠りを貪るなど、それが男の性であればなおのこと。
しかし、今日に限っては心境が違っていた。
睡魔に耐える彼の姿が、堪らなくいじらしいものに映っていた。
いたわるような手付きで頭を抱えると、そっと膝枕をして静かに寝かし付けていく。
1分ともたなかった。
あとに残されたのは。
普段の彼からは想像も付かない、まるで少年のようなその清々しい笑顔だけ。
『ふふ、疲れちゃったね、恭一……』
思えばいつだって消耗していた。
人知れず、人一倍力を尽くす人だから。
疲れているところを、人には見せない人だから……。
『……おやすみなさい』
宝物を包むように唇を重ねていく。
それは、単にありふれた仕草である以上に。
ふたりひとつの将来を見据えた、揺るぎない約束の証。
◇ ◇ ◇
嘘のようだった。
嘘のように軽い足取りだった。
近頃段差を感じていた2階への階段を苦もなく上り切ると、
すぐ手前には両親の寝室と御手洗い、そして廊下の突き当たりにもまた左右にひとつずつのドア。
見えている訳ではない。
灯りなどなくともわかることだ。
何の躊躇もなく正面から向き合うと、軽くノックをして室内の気配を確かめる。
案の定反応はなかった。
そもそも、帰宅の際からしてすでに部屋の電気は消えていた。
「…翔? 入るわよ?」
声と同時に金属製のノブを押し回す。
ただのドアだった。
重くもなければきしみもせず、その軽々とした手応えはさながら拍子抜けの一言で。
昨日までの及び腰が、酷く馬鹿馬鹿しいものに思えてならなかった。
家路に着く頃にはちょうど7時を迎えていた。
夕暮れ時の逢瀬にて一眠りした私は、ベッド脇のテーブルに置手紙を残しひとり自宅へと戻ってきたのだった。
彼はなおも眠り続けていた。
連絡がないことから、今も変わらず夢の中を泳ぎ続けているのだろう。
明日の日曜にはすでに終日予定が組まれている。
プライベートながら今回渡航の面々との会合が入っており、それ自体はもう1週間も前から私の知るところだった。
にもかかわらず。
彼の奏でるその安らかな寝息に、かくも後ろ髪を引かれて。
5分10分と惜しめば惜しむほど、余計に離れがたい想いで胸が痛み出してきて。
まるで何かをかなぐり捨てるように玄関を飛び出すと、エレベーターも待たず階段を駆け下り、
その足で駅までの道のりを足早に辿っては下り列車の閉まりかけのドアに間一髪滑り込んだのだった。
一刻も早く、離れたかった。
1分、1秒でも早く、彼のもとより遠ざかってしまいたかった。
どのみち逢えないのなら近くにいたくはない。
こうも近くにいてなお逢えないというのなら、いっそ遠くへ行ってしまえばいい。
アメリカでもどこへでも。
ひとりで行ってしまえばいいのだ。
と、そんなやさぐれた気分もどこ吹く風。
夕食時のキッチンからは毎度お馴染みのエプロンをした父の、これまた独創的な鼻歌が漂ってきていた。
お気に入りの黄色いエプロンは以前何かのキャンペーンにて当選したものなのだが、
フリーサイズとはいえ我が家の父には明らかに寸足らず、傍目から見てもかなり微笑ましい様子となっている。
それがどこかしらの巨匠もあわやの鍋さばきなものだから、ギャップの激しさになおのこと表情が緩んでしまうのだ。
『おー、昭乃か。 お腹空いて帰ってきたなー?』
『うんうん。 今日は何作ってるの?』
『特製卵チャーハンにチンジャオロースー』
『そう。 何か手伝う?』
『んーん。 もうできちゃうから、2階行って翔起こしてきてー』
『は〜い』
聞けば夕方頃より音沙汰がないとのこと、大方の様子からして父の予想通りなのだろう。
時間的な一致にはやや首を傾げるも、その一方で私はあるひとつの考えへと思いを巡らせていた。
これは、もしかするといい機会なのかも知れない。
私にとってはもちろんのこと。
あの弟にとってしても……。
後ろ手で静かにドアを閉め、そっと背中を預けるようにする。
暗闇に慣れるのにもう少しかかりそうだが、窓からの明りで廊下よりは幾分かましだった。
敢えて電気を点けることはせず、そのままゆっくりとベッドの方へ歩み寄っていく。
普段からも割と小奇麗なせいか、足元は案外悪くない。
「……翔?」
覗き込むようにして寝顔を窺う。
規則的な寝息は思ったより細く、頬に掌を当てるなどしてもその表情は変わらない。
試しに鼻でも摘んでみようかとも思ったが、さすがに可哀想なのでやめることにする。
幼い顔付きだと思う。
見れば見るほどに幼くて、あれほども大きく重たい身体をしているのがまるで嘘のよう。
今にしてもそう。
こうして眠る姿ひとつにしても、むしろベッドの方が窮屈に見えてしまうほどなのに。
精悍の一言に尽きる彼の顔付きと比べれば、それこそ子供にも近い印象を受けてしまうのは何故なのだろう。
薄暗い部屋のもと、次第に目の方が慣れてくるのがわかる。
すでに枕元へと腰かけていた私は、掌より伝わる弟の感触を無意識のまま視覚のそれと照らし合わせていた。
人懐っこいその顔形は父からの贈り物。
そして、この柔らかな髪質は母からの物。
あとは心の成長さえ追い付いてくれば、将来はきっといい男になる。
と、そんなことを考えたりもしていた。
「…翔?」
「起きよう?」
「もう、ご飯だよ…?」
その髪を優しく撫でながら。
思いとは裏腹に、耳元へと静かに語りかけていく。
「……ん」
「…う……ん」
「…ねえ、さん……?」
そろそろ、かな。
「おはよう、翔」
「うん…、おはよう……」
「もうご飯だけど、どうする?」
「…うん、いま…起きるから……」
「そう。 じゃぁ、先に行ってるね…?」
軽く頭を撫でると、一度枕元より立つ素振りを見せる。
「……待って、姉さん…」
……来た。
「もう少しだけ、待って…」
「…いいけど。 どうかした?」
「うん…、姉さん…」
「うん?」
「……この前は、…本当に……ごめん…」
……。
……うん、上出来。
ここから先は、私の仕事。
「…どんな感じ、した?」
「え…?」
再び腰をかけ直して。
その瞳を上から覗き込むように。
「……私とのキス。 どんな感じだった?」
心なしか笑みを含んだ内緒話。
頬に当てた掌からは内心の様子が如実に伝わってくる。
「どんな感じ、って…」
「うん」
「そんなこと、いわれても…」
「うん」
「頭が真っ白になってて…、だから……」
「……翔」
正直に、答えるの。
「…何も、なかったんだ」
「姉さんの感触とか。 体温とか。 何も…」
「ただ、苦しそうな声しか。 それしかもう…、覚えてなくて……」
瞬間、弟の吐息が途切れる。
上から覆うように輪郭を包み込む、私。
時折咽を震わせ次第にその息を合わせてくる、弟。
ふたりの呼吸はやがて同調し、ほの暗い部屋の空気のもと静かに溶け込んでいく…。
「…ねぇ、翔」
「何、姉さん…」
不思議な余韻だった。
視線を合わせずとも、例え目を瞑っていたとしても。
頬に添えた掌ひとつで、弟の内心を直接感じ取れるような気がしていた。
「…私ね。 そろそろ、家を出ようかと思うの」
「え…?」
「もう3年目だし。 いい加減自立しないと、ね?」
一度髪を撫でると、さらにその後を継いでいく。
「ずっとね、付き合ってきた人が、いるの」
「大学の頃からの人で、これからちょっと、海外行っちゃうんだけど…」
「その人が戻ってきたら、ふたりで一緒に、って。 ……そんな風にいま、思ってるの」
不意に言葉を失う、弟。
天井を見詰めるまま、その視線がどことなく遠くなっていく。
「…そう、なんだ」
「うん」
「そういう人、いたんだ…」
「うん」
「…もう、大人だもんなぁ…。 姉さん…」
「うん…」
…そう。
ずっと先延ばしにしてきた宿題の一角を、ようやく今日、済ませて。
あのフォトフレームに収められた青写真をモデルに、今度は自分自身のキャンバスを自らの筆で彩っていく。
そんな大人への道のりを、彼とふたりで。
愛する恭一と、ふたりで。
歩いていくことに、決めたのだ。
……だからこそ。
「…大丈夫、だから」
「翔のこと。 ひとり置いていったりは、しないから」
「全部聞いて。 答えて。 納得して。 それまではずっと、一緒だから…」
記憶の底に沈められていた、あの日の映像。
朝夕の寒さがいまだ溶け残っていた、2月の末のあの夜の出来事。
それが始まりだった。
あの時はじめて、私は実の弟より向けられるその視線の意味を知った。
誰あろう私に聞いて欲しいのだと。
そのために、後輩からの気持ちを断ってきたのだと。
心なしか緊張した面持ちで、けれど意外なほど確かな語り口にて、視線を逸らすことなく弟は言った。
実の弟からの、告白。
気が付けば、そんな荒唐無稽な展開の真っ只中にいた。
すぐ直前までは全くの部外者だったはず、年頃の弟が抱くその初心な葛藤を半ば聞き手として受けていたにすぎない。
それが瞬きひとつする間に興味本位の野次馬どころか、渦中の当事者本人へとすり替わっていたのである。
この手の冗談を真顔で言える弟ではない。
が、いかなる本気であれこちらの目は一向に白黒するばかりで。
私達ふたりは姉弟なのだ。
ひとつ屋根の下、生活を共にする家族なのである。
それは何も昨日今日の話ではなく、弟が生まれた17年前より何ひとつ変わらない。
『好き』、 なのはわかる。
家族の意味ではむしろ私の方こそ断言できるし、それこそ目の中に入れようと痛むことはない。
ただ、弟の台詞はそうではなかった。
『好きだった』 という、その告白が意味するところは、むしろ……。
『…好きって。 私のこと?』
『うん』
『だって。 その後輩の娘、断ってきたって…』
『うん』
『…うん、って。 ちょっと、翔……?』
…それから後のことはあまりよく覚えていない。
突然の矛先に状況が飲み込めず、終始噛み合わない会話だったというそんな印象だけ。
結局その晩はそれで済んでしまったにしても、翌日以降への影響は少なからぬものがあった。
弟の視線が気になるようになった。
何気ない会話にも気を使うようになり、服装まで選ぶようになった。
その一方で、当の本人はといえば。
相変わらずの笑顔だし、従順で人懐っこいし。
朝は起きられないし、夜には机を枕に居眠りしているし。
着る物は適当だし、飲む物は緑茶ばかりだし、週末の朝にはまた船を漕ぎながら食事をしているし。
一言、何の変化も見られなかった。
真顔で恋愛感情を告げてきたあの晩の姿などはどこをどう探しても見当たらず、
私への態度はもちろん、日頃の立居振舞に至るまで何もかもが不思議なほどに普段通り。
狐に摘まれるとはよくいったもの、おかげで私の方も安心して忘れることができた。
あの晩の出来事を、全て。
最初から、なかったことにしてしまおうと思ったのだ。
その結果が、あれだった。
凄まじいまでの力に半身を晒され、二の腕の鬱血はしばらくの間消えなかった。
一体どこで、何を間違えてしまったのか。
それに気が付いたのは、つい先日になってようやくのことだった。
『翔くんのこと、よろしくお願いします』
同じだった。
それと似た台詞は、かつても耳にしたことがあった。
あれはそう、いまだ講堂の隅で仲間内と日々内緒話に耽けていた頃。
あの日あの時の奈菜にも、また同じように恋人と呼べる異性がいたのだから。
いま思えば、全ての後遺症は学生時代のあの頃より約束されていたのかも知れない。
当時の気持ちに何らの決着もつけないまま、そのことに気付かぬまま、私と彼女はここまで来てしまっていた。
…だからこそ、弟には。
今まさに同じ轍を踏みつつある、この弟にだけは……。
「…ねぇ、翔」
「何、姉さん…」
目を白黒させながら、今度は弟の方が答える。
それはまるで、あの日あの晩の私自身を見ているかのようで。
それがまた、可笑しくて。
「…もう一回、する?」
弟の呼吸が、再び止まる。
「……うん。 ねえ、さん…」
そうして私は、もう一度その輪郭をそっと包み込んでいく。
実の弟にしてなお姉の唇を求める、その姿は。
ありのままの想いを無邪気なほど伝えられてしまう、その幼さは…。
……哀しいまでに、いとおしい。
次章予告:
それは病的なまでの、衝動。
駆り立てられるままに身も心も委ねる時、
目も眩む官能のなか、正常な意識は次第に蝕まれていく。
近親相愛三章、 『禁断症動』 。
ご期待ください。
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