No.6  「勢子辻（松）」
　　

今回はＷＣ2000クラシックのＷＥコースから出題である。日本女子代表選手の何人かが大きくミスをしたレッグだが、レース序盤でもありプランそのものだけでなく、精神的なものも含めてどんな具合だったかは関心のあるところだ。実際に走ってミスをした選手からも不本意な中を協力いただきコメントを頂戴した（感謝）。是非この貴重なコメントを他山の石として参考にしよう。「代表的解答」に対するコメントでも触れているが、私の分析では概してプランが「どこを通りたいか」に終始していて、「どうやって進むか」が明示的に盛り込まれていないことに問題を感じている。

レッグ線方向に沿って比較的分かり易い尾根・沢筋および傾斜変換が存在し、最後もコントロール手前のピークが使えるので、ルートプランを立てる材料には事欠かないだろう。問題は如何に確実な部分をうまく使ってナビゲーションの簡略化を図るかである。さらに実際に実行する上では、その中で特に押さえることを意識する必要があることが分かる。