
路地裏の古い掲示板。左の「街を明るくしましょう」という標語からして、街灯が今ほど多くなかった時代のものでしょう。表面がはがれていますが、文字部分は塗り直され、現役で地域の人々の役に立っています。スポンサーは黒岩鉱泉所。黒岩さんは今では鉱泉所はしておられませんが、ご商売はされていますので、近隣の方が気を利かせて文字を復元して下さったのでしょう。
鉱泉所というのはサイダーなどの清涼飲料水を製造していたメーカーのことです。もともと、鉱泉に湧く天然の炭酸水に甘みを加えて売り出したのが始まりで、ゆえに「鉱泉所」。炭酸飲料の中で歴史もあって有名なのが、おなじみの「三ツ矢サイダー」です。
2006年2月 兵庫県姫路市
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姫路近辺には黒岩鉱泉所の他に、いくつかの鉱泉所がありました。その一つが旧御津町の金澤鉱泉所で、ブランドは「ミツワサイダー」でした。これは米穀店に積まれていた通い箱(かよいばこ)。中に入っている瓶がかなりの年季ものに見えます。マークを見ると確かに輪がみっつ。ミツワという有名な石鹸もあったので、憶えやすい名前と言えるでしょう。ただ、注文する時ついつい「三ツ矢サイダー」と言ってしまいそうな気もしますが。
2006年2月 兵庫県姫路市
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ひっくり返ってプランターの台になっていますが、これは「ハト矢サイダー」の通い箱。読みづらいですが、「姫路市英賀保 岩佐鉱泉所」と書かれています。岩佐鉱泉所は製造を止めた後も、食料関連の卸会社をされていたようです。
姫路には他に金鶴鉱泉というメーカーもありました。こちらのブランドは「ツル矢サイダー」。いずれにしても、三ツ矢サイダーの偉大さが偲ばれるネーミングではあります。三ツ矢側から何か言われなかったんだろうかとも思いますが、昭和30、40年代のことで、知的財産に関しては今ほどうるさくなかったということでしょうか。
ネーミングやパッケージが似ていると「こくまろカレー」が「とろけるカレー」を訴えた話もありますが、共存している同種の商品は現在でもあります。先発商品に相当のオリジナリティがあれば、類似の後発は販売差し止めになることもあるのでしょうが、判断はむずかしそうですね。
2006年3月 兵庫県たつの市