靖国だけでは終わらない
[ 1:中国の反日デモ ]今年(平成 17 年)の 4 月に入ると週末毎に中国各地で反日デモが発生し、3 週間にわたり中国各地で政府による やらせの反日デモ が吹き荒れました。4 月 9 日の北京反日デモの際には警察が用意した 20 台の バスに デモの参加者を乗せて、北京大学から日本大使館付近に輸送したと報じられました。
日本の国旗を焼き、 愛国無罪 を叫びながら日本大使館に 1 万個に近い石や ペットボトルを投げ込んで暴徒と化したデモ隊を、1,000 人の警察官と 400 人の公安部隊が何の制止、規制もせずに容認していた映像を、皆さんも繰り返し テレビで見たことと思います。
[ 2:反日デモをめぐる主な動きと発言 ]
[ 3:官製デモは政治的な圧力の道具 ]今更言うまでもなく政治的自由、言論の自由が全く存在しない共産主義国において、日本の親中国派(熱中症患者)や反日左翼主義者が言う如く、小泉首相の靖国参拝が原因で自然発生的にデモが起きたなどと主張することは明らかに間違いでした。中川経済産業相も四月十七日の民放テレビの番組で、暴徒の動きは中国政府の統制の下に行われていると述べましたが、中国政府、共産党の教育宣伝部門や各地の支部に所属する情報部員、工作員達が運営する民間のホームページで、彼等が反日デモを呼びかけたやらせデモであることは間違いありません。 それが証拠には外国メディアが中国政府のデモに対する一連の対応と社会の混乱を見て、これで三年後にオリンピックを開催できるのか?という治安維持能力に疑問を投げかけると、国際的評価の下落を恐れて中国は途端にデモの制止、規制に乗り出しました。 すると反日デモはぴたりと収まり日本料理店への投石犯人を映像から割り出して逮捕し、予想された反日救国運動の「5・4運動」記念日のデモも遂に起きずに、以後今日(平成17年7月)に至るまで反日デモは一件も起きていません。政府や共産党の意向を忠実に反映して反日デモが起きたり、突如中止したりする政府によるやらせデモの実態が如実に示されました。 更に付け加えますとその後の平成17年10月17日に小泉首相が靖国神社に参拝しましたが、中国政府は例によって非難声明を出したものの、反日デモは一つも起きませんでした。その理由とは中国政府主導の反日デモが日本人の怒りや嫌中感情を増大させたものの、デモ後の参議院選挙に大勝した結果から分かるように、小泉政権に対する政治的圧力とは全くならず、逆に反日デモが中国に対する国際的評価を下げたからでした。
[ 4:対日戦略カードと、米国政府の分析 ]産経新聞(平成17年6月21日付)の記事では、アメリカ政府がおこなった「中国共産党の伝統的対外戦略に関する分析」を紹介していますが、それによれば中国が
相手国の特定の政治家や官僚を中国との個人的関係に誘いこみ、「中国の古い友人」として種々の懇願や圧力を掛け、相手国の政策を中国に有利に変えさせる手法を得意としている。との米国政府関係筋からのコメントを紹介していました。個人的関係に誘い込む方法については触れていませんが、民主党の西村真悟議員のテレビ発言によれば、日本の政治家や役人が中国に行くと呼びもしないのに若くてきれいな女性が、ホテルの部屋を訪れるのだそうです。その後の行動の一部始終がビデオに隠し撮りされて、政治的脅迫の道具に使われるといわれています。そういわれてみれば女性好きで有名な政治屋(たとえば、山崎拓の、別名エロ拓)の名前なども含まれていて、橋龍(橋本元首相)も当時交際していた女性が中国の工作員だった疑惑を、一時国会の場で質問されました。 更に平成17年12月8日号の週刊文春の記事によれば、過去に谷垣禎一(現財務大臣)が訪中した際に、ホテルで知り合った中国人女性を深夜自室に誘い込み「ナニ」をしている最中に中国公安当局に踏み込まれ、買春容疑で尋問を受けたことがあると記事にありましたが、その女性とは多分中国の工作員に違いありません。中国がいう上記の「古い友人」たちとは、女性工作員による献身的サービスにあずかった連中のことだと思います。 ところで平成17年12月27日発売の週刊文春によれば、上海日本総領事館の領事(46才)が中国当局が用意した色仕掛けにハメられ、昨年5月に自殺していたことが判明しました。自殺した領事は単身赴任中で外務省と領事館の暗号通信を担当していた電信官でしたが、一人の女性(たぶん工作員)とカラオケ・クラブで親密な関係になり、それをタネにして情報機関の工作員から暗号解読情報を要求され、中国側の浮気をバラスという脅しに抗しきれずに、総領事や奥さん、同僚宛を含めて5通の遺書を書き自殺しましたが、中国政府の外交官に対する非道な工作活動が明るみに出ました。 この気弱な男はウイーン条約に定める外交官の特権、保護を定めた「受け入れ国(中国)は外交官の身体、自由、尊厳に対するいかなる侵害も防止するため、すべての措置をとる」の条文に、中国の工作員が違反したことを知らなかったらしい。 用もないのに中国に行きゴマを摺る人がいると町村外相から公式の席で批判され、中国に媚び「へつらう」ことしか能が無い自民党の野田毅日中協会会長、元外務官僚でチャイナ・スクール(派)の加藤紘一元自民党幹事長などの熱中症患者や、衆院議長の河野洋平(別名を江沢民の傭兵)などは、中国の意向を汲んで「小泉首相が靖国参拝を中止すれば中国との友好関係がすぐに回復する」などと主張をしましたが、それは大きな誤りです。
なぜならば中国政府が要求する「靖国参拝中止」とは、対日戦略として計画された数ある外交カードの中の一つに過ぎず
1:中国共産党主導の歪曲した歴史の見方(認識)の強要などを、後日必ず次から次へと持ち出して来ては日本に一方的な譲歩を迫る作戦の、第一ラウンドであることは間違いありません。 それが証拠には平成17年6月28日の産経新聞によれば、中国大連市の日本人学校で使用するために日本から取り寄せた社会科などの副教材10種128点が、内容に問題ありとして大連税関に差し押さえら、一部は没収されて罰金を課せられました。その理由とは地図に中国と台湾を色分けしている、尖閣諸島が日本の領土と記されているという理由からでした。この記事を読んだ後でも首相が靖国参拝を止めさえすれば、以後の日中関係がうまく行くと考えますか?。私が思うに参拝を中止しても賞味期限が僅か1年程度の、蜜月の幻想を産むだけです。 首相の靖国参拝に反対する人に質問しますが、その後に続く問題も日中友好の為に中国の主張を受け入れるつもりですか?。はっきり言いますが、中華思想に毒されしかも強烈な反日教育を受けて育った中国人の中で、小日本(日本に対する蔑称)と友好を希望する人など千人に一人もいませんから。
[懲らしめる] 日中外相会談において「台湾は日米安保の対象である」と日本側が述べたことに対して、李中国外相が「それは中国の核心の利益に挑戦するようなものだ」と反発しましたが、町村外相が「日本の政策は何も変わっていない。台湾は日米安保条約上の極東の範囲に入っている」と反論しました。
[中越戦争] 後日 ベトナムからの侵略戦争に対する謝罪要求に対して、江沢民は未来志向で行くと称して 謝罪を拒否しました 。中国は 自分には優しく他人には厳しい、身勝手な歴史観 を持つ国なのです。
[ 踏み絵、中国が総理大臣の適格性を決める ? ] ご存じのように江戸時代には、禁制の キリスト教の信者か否かを見分ける宗門改めがおこなわれましたが、それに使用された道具に写真の踏み絵がありました。キリストや マリアなどの聖人像や十字架を金属板に刻んだものを踏ませては、キリスト教への信仰心の有無を確かめました。 靖国参拝問題に関して万一 小泉首相が中国の要求に屈して参拝を中止すれば、以後の総理大臣は靖国問題という 踏み絵を毎回踏まされる ことになり、靖国参拝を否定した者だけが総理大臣の適任者になるということになります。言わば中国が日本の総理大臣の適格性を判断し、選任権を持つということになり、中国への隷属化につながります。これこそが 中華思想に基づく 中国や、熱中症患者、反日左翼主義者達の求める事態なのです。 それゆえ中国の脅しに屈せず毅然とした態度を取る必要がありますが、月刊誌 「 文芸春秋 」 の平成 17 年 8 月号には、作家の塩野七生 ( ななみ ) が以下のように書いています。 もしも小泉首相が今年も靖国参拝を決行すれば、日本と中国、韓国ではニュースになるだろう。しかし止めれば、世界中で( 日本が中国に屈服したとして )ニュースになるだろう。注:) 但し括弧内の青色文字は、意味を分かり易くするための私の挿入です。前述の如く小泉総理は、その後中国の圧力に屈せずに平成 17 年 10 月 17 日に靖国神社に参拝しましたが、中国では反日 デモは 1 件も起きませんでした。中国政府の治安維持能力に対する国際的評価を下げるだけの効果しかない反日デモを、政治的圧力の手段としての使用を政府が諦めざるを得なかったからでした。
[ 5:伏見稲荷大社と分祀 ]参拝問題の渦中にある靖国神社ではなく、分かり易い様に京都の 伏見稲荷大社 の例を挙げますと、この神社は京都市伏見区稲荷山にあり、711 年に秦 ( はた ) 氏が創始しました。ここは平安時代以降に広まった稲荷信仰の総本宮で、伏見稲荷大社の ホームページに依れば全国には 3 万もの稲荷神社の名前を持つ末社があります。 辞書の大辞林に依れば 分祀とは本社と同じ祭神を他所の新しい神社に祀ること。またはその新しい神社。とありました。分かり切ったことですが重要なので説明しますと、伏見稲荷大社の祭神の分祀、つまり御霊 ( みたま ) 分け、勧請 ( かんじょう ) を過去に 3 万回おこなった結果、分霊は全国に新設された 3 万箇所の稲荷神社に移り祀られましたが、 御本尊の神霊はあくまでも稲荷大社に鎮座したままです 。 これは伏見稲荷大社に限ったことではなく、出雲大社、諏訪大社、伊勢神宮、大山祗神社 ( おおやまつみじんじゃ )、宇佐八幡宮、そして 靖国神社 などの神社の分祀、勧請でも同じことが言えます。 [ 6:ロウソクの火 ]ある雑誌に分祀について面白い表現がありましたが、分祀 とは ロウソクの火を、別な ロウソクに移すようなものである。火を移しても、元の ロウソクの火は消えない。ひるがえって靖国神社の分祀の件について述べますと、たとえ A 級戦犯の霊を分祀しても前述した如く霊は靖国神社の本殿に鎮座したままで、新設の慰霊施設(?)には御霊 ( みたま ) 分けされた A 級戦犯の分霊が同時に祀られるという、なんとも皮肉な事態になるのです。 分霊ではない、 霊の完全引越し などは、神道の教義には存在しないのです。 この教義の解釈については神社本庁や靖国神社も認めていて、異議を唱えるのは分祀によりあわよくば A 級戦犯の霊を引き受け、神社の繁栄を図ろうとする、日本海海戦の有名な提督を祀る T 神社だけです 。
[ 7:永山紀夫と、A 級戦犯 ]永山則夫(ナガヤマ ノリオ)の名前を聞いたことがありますか?。19 才だった永山則夫が昭和 43 年 ( 1968 年 ) 10 月から 11 月にかけて東京、京都、函館、名古屋で ピストル連続射殺事件を犯し、4 人を殺害してそのうち 2 名から金を奪い、平成 9 年 ( 1997 年 ) 8 月 1 日に 48 才で処刑されました。彼の処刑を報じた朝日新聞は、あろうことか永山則夫に 敬称を付けて報じた ので、読者から非常識ぶりに抗議が殺到しました。それに対して朝日新聞は紙上で 凶悪犯人といえども、刑の執行を受けた以上はその罪を償ったことになる。だから敬称をつけるのは当然である。と反論しました。 その論法を以てすれば、 A 級戦犯といえども処刑により罪を償ったからには、 軍人として靖国神社に祀ることに何の不都合も無いはずです 。さらに戦犯として処刑された人々については、サンフランシスコ平和条約発効後の、昭和 27 年 ( 1952 年 ) 5 月 1 日に法務総裁 ( 現法務大臣 ) から戦犯の国内法上の解釈についての変更が通達され、戦犯拘禁中の死者はすべて 公務死 ( 法務死 ) とし、国会が社会党、共産党を含む全会一致で可決し、死者の名誉回復がなされました。 更に遺族にも扶助料 ( 遺族年金 ) を支払うことも国会で議決されました。偏向性が著しく言論機関でありながら、永山則夫の例の如く主張が場当たり的で 一貫性がない朝日新聞は、 A 級戦犯の靖国合祀に反対すると共に、中国の要求に従い首相の靖国参拝の中止を主張しています。
[ 8:政教分離の原則 ]それよりも一宗教法人である靖国神社の問題に、外国から圧力を受けたからといって国の都合で、分祀せよなどと政治が介入すること自体が、政教分離の原則に反していると思いますが、皆さんはどのように考えますか?。
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