ルートプラン演習No.3 代表的解答  (>赤字は尾上コメント)
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1)北西にコンパスを振り傾斜変換沿いの道に出る。
2)進行方向右の植生界と左の尾根がなくなるところで、道をきり北の3番線に出る。
3)3番に出たら左の鞍部まで登る。
4)鞍部で北にコンパスを振り、植生界沿いに北へ。次の鞍部まではやぶい所で方向を失うことの無いよう注意し次の鞍部まで走る。
5)ここからそのまま北に1段尾根を登り、平らなところで左にCやぶをチェック。
6)ここから左に注意して進み、はっきりとした沢が見えてきたらここがAP。コンパスをポストのある沢の方向に振り、ピークをきる形でアタック。ここが1番注意するところ。左右の沢に入らないよう細心の注意。もし、沢くだりの途中道が出てきたら1つ南で、オープンが出てきたら1つ北。平らになっての無かったら、行き過ぎ。(ポストはだいたい傾斜変換ぐらいにあるから)
>左の沢もとても分かりやすいけど、そこからだとピーク越えでアタック方向がぶれたりするのがちょっと嫌な気がします。もちろんここに書かれているような、ずれたときの意識があれば問題ないでしょうが。もし私なら歩測を使って右側だけで処理すると思います。
どう考えプランしたかですが、最近の私のオリエンテーリングが、アッタクのミスのためポスト周りで余計な時間を取るものが多いので、ポストにより近く明確でわかりやすいものをAPとして取ることを心がけました。そこで、APをポスト位置から見て左下の沢としたわけです。これほどハッキリした沢は他になく、尾根をきって反対側の沢にアッタクしても、尾根上がなだらかなため、そうぶれることはないと考えたからです。また、私は全くといっていいほど歩測を使わないので、直前の鞍部から歩測といった考えはなく、このようなプランとなりました。
>プラン自体はそれで完結しているので全く問題ないと思います。要は自分の技術の精度などを踏まえて、自分の自信に見合った危機管理さえできていれば良いのです。左側の沢は間違いようがないでしょうし(地形的に近傍に似たものがないものを選ぶのは定石です)、そういう意識が自信を生んで良い結果につながります。
>歩測に関しても今までやってなかったらそれで行くしかないし、絶対に困るというものでもありません。ただ歩測は、いろんなことの2重3重の補助的情報にもなりますので、いつか近い将来には是非採用してみて下さい。オリエンテーリングの幅が広がるはずです。特に北欧なんかでオリエンをやろうとしたら不可欠でしょう。
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東西に走る尾根上の道は必ず分かるので、北北西方向にラフに進んで左の斜面沿いに高さを落とさないように進む。道で鞍部に出たら、次の鞍部までは歩測が来るまでとにかく北方向に通り易い所を進む。この距離でこの尾根の細さなら外すことはない。
次の尾根を登り切って平らになったらところで左のCやぶがチェックできたら、そこから北方向にある広い沢まで歩測を掛けてまずその沢に飛び込む(尾根の右寄りを進めば、歩測が倍くらい違うので手前の沢に入ることはない)。そしておもむろに、もう一つ北にある目的の沢に移動する。アタックは平らになった地形を見ながら。
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西方向に尾根に登ってあとは尾根たどり。最後の尾根に登って平らになり、少し左に方向が変わったら次のピーク手前で傾斜が変わる所まで歩測で進んで右の尾根を確認しアタックする。
>最初からいきなり尾根に上がるのは明らかにアップが損です。最初の鞍部に上る他の人のプランを参考にして下さい。最後のピーク手前の傾斜変換も、補助等高線が入っていない以上どんな形かは分かりません。だらだら傾斜であることも有り得ます。まあ右側の尾根はこれしかないので間違えないでしょうが。
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目に付くルートは尾根筋を行く方法と、東の道を行く方法ですが、登距離を考えるとどちらも似たようなものですので、道づたいに行く方法を採ります。東西に走る3番の道とオープンの湿地、さらに水系を過ぎたら、左へ延びる大きな沢に気を付けます。コンパスで真西を意識しながら沢を登ります。このとき、少し右にずれながら登って傾斜変換と道の走る方向で現在地を確認(穴が見つかればラッキー)。緩い尾根の向こう側にフラッグが見えるはず。オーバーしたら、オープンがよい目印となるはず。
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1)コントロールの横にある小径を使ってもいいが、わざわざ回るのも無駄なのでそのままレッグ線に沿うように直進してレッグ線に交差する小道に出る。
2)小道に出たら左へ、尾根までのぼる。
3)道から外れて、鞍部まで歩測しながら尾根辿り。
4)鞍部から登り始めるあたり(小凹地のある付近)からほぼ真北(?)に向かって直進+歩測。ここから細かく地形を見る(以下見る物)。
→左手に急な傾斜を見ながら、東にのびる尾根に登る。
→歩測をしつつ次の尾根へ。途中低めの尾根が見えるかもしれない。
→尾根上に登れば沢底の傾斜変換が見えるはず。
おまけ
落ちすぎて平らな部分に出たらそこから傾斜変換を辿る。
行き過ぎて次の尾根に行ってしまったらオープンが見えるので引き返す。
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僕はいまだレベルが低いのか道を見つけたらすぐに使えないものかと考えます。それがムリだったときに地形を利用する、といった感じです。
>無条件にすぐに道を選ぶのでなければ優先順位はそれで良いと思います。道はやはり何といっても早いです。但したどり損ねないようにだけは気をつける必要がありますが。
この場合南北にのびる道があるのでまず脱出は北東(北北東)の方角に脱出しランク5(4?)のみちにでます。そのまま北上し、ランク3の道にぶつかったら少し西にいきまたランク3の道を北上します。このときチェックするのはまず水系です。水系を越えたら今度は左手に広がる 大きな尾根をチェック。それを通過しつつ次に見える沢に突入し上ります。そしてアタックポイントは沢と道の合流点です。ここでコンパスをみてコンタ気味に北に行けばとれるはずです。ただ怖いのはあの程度のランクの道は見落とす可能性もでてきます。
幸い道との合流点は傾斜変換気味になってるのでその点を意識すれば見落とす可能性も減ると思います。それでも見落としたらピークまでいってしまいそう・・・。いったらいったでアタックのし直しができますが、タイムロスは確実ですね。体力も使うし・・。
>もし、ダブルチェックする他の情報がない時は、歩測を使うようにすると良いでしょう。
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西側の道は尾根かと思ってよく地図を見ると沢道。本番でも、よく尾根と沢を間違うので注意!注意!。東西の道へはコンパスを真北にセットしショートカット。東西道を西に走り、按部に到達したら尾根を北進する。
ピークを越え按部から登りにかかったら地形と歩測で進む。東に伸びる尾根、西側に下りた緑をチェック。更に進み、西の沢、東の小尾根をチェック。小尾根の次の沢を東に下りると傾斜変更点の沢にポストがあるはず。北にあるオープンはリロケートの目標になる。
>歩測を始めるポイントはプランの時に意識してますか? 「ここから歩測しよう」みたいな。
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まず全体を眺めてみると尾根が見える。道でもかなり近くまでいけそう。道を引っ張りすぎると遠回りだし、場所によっては急斜面を登る必要がありそう。早めに尾根に乗って上からアタックがよさそう。コントロールは傾斜変換のある平らな場所にあるので難しくはなさそう。
>ここまで全体像を眺められるとあとが楽ですね。
さて、どこから尾根に乗るか。コントロールからレグ線にそって真っ直ぐ進むと丁度、尾根の先端付近に出る。ここで尾根を切ればそれほどアップは損しない、場所も比較的分かりやすい。尾根を越えたところで目的の大きな尾根のピークの根元当たりにに向きを取り直して直進。大きさ、向きとも唯一なのでまず 間違えない。
>こんな当たり前そうなところでも、「唯一なので」という意識を持っていることは参考になります。
Bの大きなピーク、鞍部を確認。再び登り、傾斜変換から歩測してコントロール手前の尾根、分かるかどうか疑問の残るピークを捕らえる。(目的の尾根を見つけやすくするためになるべく大きな尾根の右側を走る。)尾根を越えたところの沢を下りていけばコントロール。手前の尾根と勘違いしても下りた時に平らな部分が見えないので手前だと分かるでしょう。(方向もどんどん変わっていくし。)
>これまた参考になりますね。すべて自分に都合の良いように地図を読むのではなく、有り得る危険を想定して細心の注意を払っていることがよく分かります。
なるべく普段のプランニングの思考パターンにそって書いてみました。手前のコントロールではすべて考えないことが多いです。走りながら足して行くという感じ。レース中だったら最初の大きなB薮ピークまで決めたら動き出すと思います。つまり全体像を眺めて、次に行くところまで決まったら動き出すということです。
按部からの尾根北進は赤信号で、手前にある沢を下りてしまうパラエラーは、絶対に避けなければならない。按部にある穴が確認できたら歩測しながら慎重に進む。また、尾根走りをオーバーランすると下りになり道に行き当たる。
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