[創立間もない頃の写真です]


新潟室内合奏団は、新潟市とその周辺に住むアマチュア音楽家によって昭和59年に設立されました。

当時新潟市には小編成のオーケストラがなく、モーツァルトなどの古典を演奏する機会がほとんどありませんでした。この合奏団は、モーツァルトを演奏したいと願っていた人たちの宴会の席で、酒の勢いによって生み出されたものです。

この合奏団の特徴は、1回の演奏会ごとの完全独立採算性にあります。メンバーも固定しているわけではなく、「今度こういう演奏会を開きたいと思いますので、参加したい人は集まって下さい」という性格を持っています。ですから、その演奏会にかかる全経費をメンバーで頭割りして会費を徴収するという形態をとっていますし、長く存続することが保証されているオケでもありません。

とはいうものの、もう30年以上も演奏活動を続けてきて、ある程度メンバーも固定化してきていますし、また「今回の次の演奏会」を計画するためにはそれなりの運転資金も必要で、思想はともかく実体としては普通のオケと同じような運営になっているのかも知れません。

でも、「地元の音楽文化に寄与しよう」などということは全く考えておらず、ただ単に音楽を楽しみたいというだけの団体ですから、やっぱり明日をも知れぬ根無し草のようなオケであることには変わりはありません。

発足当時から約15年間は、原則としてコンチェルトのソリストは団員から選出する、というポリシーを持っていた、というのも特徴のひとつでした。弦楽器や管楽器のソリストはもちろん、ピアノ協奏曲のときも「ピアノが専門の当団のチェロ奏者」であったり、本職のピアニストの場合にはその演奏会だけの臨時団員という扱いにしたりしています。ですから、当団でコンチェルトをやってもギャラがもらえないどころか逆に会費を払わなければなりません。これは、本番近くなって急に現れるソリストよりも、最初から一緒に練習できるソリストを我々が望んでいたからに他なりません。

しかし、新しい世紀を迎えて、主要メンバーの大きな変動があり、それに伴って運営の考え方や方法にも少なからず変化が現れ始めました。その変化のひとつが、このソリストに対する考え方です。団員として、仲間としてやってくれるソリスト、という観点は、どうしても世界が狭くなります。それとは別な世界にいる多くの優れた音楽家たちとの競演も可能にしていこう、と考えるようになりました。もちろん、今までのような団員としてのソリストも大歓迎ですが、それに固執することはありません。ある意味で、より自由な活動を目指すという方向へ転換しているのかも知れません。

これまでに80回近い自主演奏会の他、多くの依頼演奏会を行ってきました。主な内容は次のようなものです。

2019年5月の第79回演奏会は、新潟市音楽文化会館開館以来10000件目のホール利用となり、開演前に記念セレモニーが開かれました。

 

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