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| ・椎本・ | ||
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宇治に行って噂の美姫<びき>を見たくて見たくてしょーがない匂宮<におうのみや>は、ご丁寧にも初瀬詣でを企画しました。 途中、宇治で中宿りをして行こうって寸法です。 しかーし、そう上手くコトは運ばなかった!殿上人(<てんじょうびと>=上級貴族)やら、上達部(<かんだちめ>=貴族の幹部)やらが、わんさかついて来ちゃうし、まさか親王ともあろう者が、衆人環視の中フラフラとどこぞの姫を見に立ち寄るわけにも行きません。 そこ行くと薫は身軽です。 なんせ八の宮の邸はホンの川向こう。 行っちゃうよ〜ん、オイラ、行っちゃうよ〜〜ん。 残されて悔しい匂宮は、せめてもと、桜の枝と歌を贈ります。 これに対する返事は、妹の中の君がしました。こないだ薫が八の宮の留守中に宇治を訪れた時は、お姉さんの大君<おおいぎみ>が返事や応対をしたので、これ以降、なんとなく薫には大君が、匂宮には中の君が応じる流れができてきます。 さて、その大君ですが、当年とって25歳、妹の中の君は23歳になりました。 …当時としては、けっこ、いいトシです。既に行き遅れの領域なんですが、宇治十帖編は総じて女性の年齢が高いので、ま、お年頃って事にしといて下さい。 一方、パパの八の宮はもう60過ぎです。……遅くにできた子なんですよ。姫たちは。 もういつ死んでもおかしくない。でもそうしたら、残される姫たちは…? さあ、お決まりの嫁入り問題に悩む父。もうこのパターンは飽きましたね。飽きたけどつきあって。(^^;) 「……婿?やっぱ薫でしょ。そしたら」 とでも思ったのでしょーか、ある時宇治を訪れた薫に、 「わたくし亡き後は、姫たちのことを宜しく宜しくハー宜しく」 と頼んだ後で、姫たちと薫を一つ部屋に残し、 「あとはお若い方にお任せして…」 かなんか、殆どお見合いの仲人さんのようなノリで奥に引っ込んでしまいました。あら! し、しかし、ここまで実の父に斡旋されておきながら、まだノンビリと構えている薫。それと言うのも、 『ま、どーせオレ様のモノになるんだしっ!』 なんて気でいるんですよ。コイツは。ああ嫌だ。 一方、匂宮はセッセセッセと宇治に文を贈ってきます。ね?マメでしょ。 さて一大事勃発。 秋に入った頃、な、ななんと、八の宮が山に修行に行ったまんま、病の床につき、そのままアッサリ亡くなってしまったのです!!! そっ、そんな突然!! とア然ボー然の姫2人。 薫だってショックです。元々はこの俗聖<ぞくひじり>に心ひかれて始めた宇治通いでしたから。 葬儀など細かいところの世話まで取り仕切る薫。 コイツは高貴な育ちのクセに、こういう細かい所に気が利きます。 女にはマメじゃないんですけど、こういうところにはマメなのです。匂宮と正反対。宮は女にはマメなんですが、こういった事にはサッパリです。 落ち込む姫君たちを手紙で励ます宮。返事をする中の君。 見舞いに行く薫。応対をする大君。 こんな事をするうちに、それぞれの男性の方で、徐々に気持ちが盛り上がって行ったみたいです。 そんな怒涛の年も暮れ、新しい年も早、夏になりました。 例によって宇治を訪れていた薫ですが、思いがけない事から、姫君たちをつぶさに見る事ができました! ひゃ〜〜〜!ラッキ!ヽ(^。^)ノ ラッキ、っていうか、前々から目をつけておいた小さな穴があって、そこから覗き見をしただけなんですけど。あー、やだやだ、アンタってそういうヤツよ。 いんや〜〜、近くで見ても、ハッキリ美人な姫たちです。 艶やかに美しい中の君。つつましげではかない感じの大君。 ああ、いいモン見ちゃったナ♪ わかった。わかった。そういうのはもういいから、そろそろバシッと決めてくれよ!バシッと!! |
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