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| ・梅枝・ | ||
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さて、イイ歳してここんとこスッカリ玉鬘<たまかずら>に翻弄されていた源氏ですが、長女の明石の姫君も早、11歳になりました。 そろそろ裳着<もぎ>という女の子の成人式をしてもいい年頃です。 御歳13になられる東宮(<とうぐう>=皇太子)も男の成人式・元服<げんぷく>を2月にするので、同じく2月に裳着を執り行い、そのまま入内(<じゅだい>=後宮にお嫁入り)することにしました。 まぁ〜、入内ってえと、そのお支度は大変です。 なんたって一人の男の寵を大勢の女で争うのですから、その御殿は美々しく飾られなければなりません。その度合が実家の勢力を表すバロメーターともなるわけですし。おまけに、絵合<えあわせ>の時のように、その御殿にある「モノ」につられて帝がその女君のところに寄りつく、なんて事もある。 太政大臣・源氏の君としてはここは一発、キバらなあきまへん。 そのお支度の中でも今源氏が熱中してかき集めているのが、香です。お香。 昔は香が常用されてまして(お風呂にあんまり入んなかったしさ)、衣服や部屋にたきしめられたんです。 で、源氏は嫁入りする娘に名香を持たせてやろうと、縁のある女君たちに「ちょいと、香を合わせてくんねえ」と頼みまくりました。 養母・紫の上は勿論、実母・明石の御方、花散里<はなちるさと>、朝顔の斎院にまで頼む始末。勿論、源氏自身も合わせます。 ちょうどそんなところにやってきた蛍兵部卿宮<ほたるひょうぶきょうのみや>を巻き込んで、それぞれの香を聞いてみたりして(香は「かぐ」のではなくて「聞き」ます)、まあ、平和なこってす。(^_^) この蛍クンは、芸術方面に長けているので、絵合の時にも判者として活躍したのですが、そんな具合に、お優雅な事には欠かせない人物です。…裏を返せば、それ以外になんも取柄がないんですけど。 さてさて、そんなこんなで裳着の当日になりました。 裳着の時には「腰結い役」、という腰紐を結ぶ役目があるのですが、これには主に親族などの中から、特に声望の高い人に勤めてもらう慣例がありまして、源氏は養女の縁を頼って秋好中宮<あきこのむちゅうぐう>にその役を引き受けてもらいました。 なんと、そのために一旦宮中から退出してもらうのです。ありがとう!秋好ちゃん! さて、その後を追うようにして東宮も元服をしたのですが、明石の姫君は結局4月に入内する事になりました。 殿舎は桐壺<きりつぼ>です。源氏に縁の御殿ですし、東宮の御殿・梨壺<なしつぼ>にも近いしね。 さあ、いよいよ準備も大詰めです! 源氏は、今度は仮名書きの草子などをあちこちに書かせたりして、またもや大騒ぎ。 さて、そんな騒ぎを寂しく蚊帳の外から見守っている人がここに一人。 内大臣(かつての頭中将)です。 この人も本当なら、今頃は我が姫の入内の支度にてんやわんやだった、ハズ、なのです。 あの、忌々しい夕霧めが雲居雁<くもいのかり>に手をつけ(?)さえしなければ…。 今となっては東宮に差し上げる事もできないのですから、ここら辺で夕霧にもらってもらうのが、八方丸い方法なのですが、当の夕霧は、あの時あれだけ馬鹿にされたのが悔しいので(「少女」巻参照)、知らんぷり ぷりを決め込んでます。 夕霧は、父・源氏からも「お前ね、そろそろ身を固めなさい。あっちやこっちから縁談が来ているんだよ」と諭されますが、何せ真面目一本やりなので、一度こうと思い込んだ相手以外には、チラとも心を動かしません。 そうです、内大臣には知らんぷりをしていますが、何も雲居雁を忘れたわけではありません。この二人、コッソリ文のやり取りだけは怠っていないのです。 しかし、雲居雁の耳にも夕霧の縁談の話は入ってきます。 雲居雁ちゃんは、父・内大臣にも、「夕霧の薄情者め!昔の事をネに持って、今更他になびく気かぁ〜〜!」などとブツブツ嫌味を言われて立場がありません。 しゅん。 ぽろぽろ。 そんな姫の様子を見るにつけても、「ああ〜〜、やっぱりこっちからアヤツの機嫌を取るしかないかなぁ〜〜」などと思い乱れる内大臣です。 負けん気強いからさ。この人は。やりたくないのよね。できれば。 さて、そんな折も折、雲居雁の許に夕霧から文がやって来ました。 「ああ、君を忘れられないボクは異常なのかな」なんて調子のいい歌です。 雲居雁は、「ま。何よ。縁談の事は言ってくれないのね!」とおかんむり。 「何言ってるのよ。あなたの事を忘れられないわたしを見捨てて行くくせにっ」 と冷たい返事を返します。 ボケボケ夕霧くんには、何の事かサッパリ。(@_@)'''? さぁ、この幼なじみくんたちの行く末はいかに!? ン〜、こっちも盛り上がってきましたね! つづくっ! |
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