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| ・須磨・ | ||
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えー、気を取り直して、朧月夜尚侍<おぼろづきよのないしのかみ>との密通が発覚した後の源氏ですが、すっかり官位も剥奪されて、うかうかしてると島流しにあいそうな雰囲気になってきました。Oh my God! 島流し。菅原道真が大宰府(<だざいふ>=福岡)とかにやられちゃった、アレですね。(大宰府は島じゃないけどさ…) お呑気源氏もさすがにヤバイと感じて、自から須磨(現神戸市須磨区)というところに蟄居することにしました。 お別れの挨拶に、あちこちの女のとこを周ります。…アンタ、反省してないね。 かわいそーなのは、紫の上です。彼女も、もう18か19になってます。いつまでも、「ヒドイ、ヒドイ。こんなヒドイ人を今まで慕っていたなんて…!」と怒っている子供じゃありません。 誘拐同然に源氏に二条院に連れられてきた彼女、その後めでたく実の父、兵部卿宮<ひょうぶきょうのみや>とも連絡が取れていたのですが、このクソ親父、源氏が政界からホサれた途端、「巻き添えにあっちゃかなわねえ」とばかり紫の上とは縁切り寺状態です。ひどーい。 要するに源氏以外に頼る人がいない紫の上なのですが、いっくらスケベ源氏でも、「はんせー」して須磨に引っ込むのに、女連れで行くわけにはいきません。紫の上は京に置き去りです。 でも、負けないっ!わたしアナタをまってるわ!! さて、源氏はとーぜん、藤壺の宮のとこにも挨拶に行きますが、何と、いけしゃあしゃあと、「わたしがこのような言われのない罪状に問われることになった運命として、思い当たる罪が一つだけございます」かなんか言いやがるんですよ。 つまり、「オレはなんも悪いことしてねーよ。でもこんな理不尽な目にあうのは、もしかして義理のママのあんたと不倫して子供までこしらえちまった罪業の報いかもしんないナ」ってわけです。 オイオイ、朧月夜に手をつけたのは、キミの勝手!藤壺に手を出したのもキミの勝手!おまえ 一人が悪いんだーー!! さて、そんなこんなで源氏は行っちまいました。 さいならー。 …というわけにも行かないので、舞台を須磨に移します。 今は三月です。あの密通発覚が夏でしたので、結構経ってます。 源氏は海辺のうら寂しい山ン中に、わずかばかりの供人(男 ばっかり)とともに住んでいます。ざざーん。…寂しいのお。 当たり前ですが、ほんっっとーに何にもすることがないので、源氏はせっせせっせと京の女たちに手紙を書きます。 それでもやっぱりまだヒマなので、絵を描くことに精を出します。この芸が後で役に立ちます。やっぱり芸は身を助くんですねえ。 一方、京。 源氏隠棲の直接の原因となった朧月夜ですが、帝のお許しを得て、宮中に戻ってます。浮気の件は水に流してもらったわけです。朱雀帝<すざくてい>は朧月夜にメロメロなので、ほれた弱み、仕方がありません。哀しい人だ。 でも、しっかり嫌味は言います。 「僕と別れることになっても、どうせ君は、ヤツと別れたときほどには悲しまないんだろうねぇ」 朧月夜は何とも言いようがないので、ポロポロと 涙を流すばかりです。 「その涙は僕のため?それともあいつのため?」 そんなこと聞かないでえぇ!うううっ。 さて、再び須磨。 源氏はひまでひまでひまでひまでしょーがないのですが、暇は暇なりに 一年ほどたった頃、ナントあの頭中将<とうのちゅうじょう>がわざわざ須磨まで訪ねて来てくれました。(今は宰相中将<さいしょうのちゅうじょう>になってますが、面倒なので、「頭中将」で通します。) ほとんど罪人同然の源氏と交流を持つというのは、今とても危険なことです。 世間の人が右大臣&弘徽殿に目をつけられるのを恐れて、手紙すらも源氏に送ってくれない中、頭中将は自身で来てくれたのです! ああ、なんて熱い男の友情なんでしょう! 人生のドン底の源氏は胸が熱くなります。うっっ。 あ、涙が。ぽろり。 寂しい中にも、そんな嬉しいことがあった後、相変わらず暇な源氏は、海に行ってお祓いをすることにしました。 美しく凪いだ海を見るにつけ、万感胸に迫ります。ふと、 「ああ、神も、何の罪もないオレの身を、哀れに思ってくれるだろうナ」 なんて図々しい歌を源氏が口ずさむと、突然!強風が吹き荒れ、暗雲が立ち込め、スコールが降りしきり、波が襲いかかるではありませんか!なんだ、なんだ、天変地異だぁ!! ひえーーっ、さらわれるーーっ!と慌てふためく人々の上に、ゴロゴロゴロ、ピカーーッ、ドドーーン、バリバリバリッ!! 雷まで落ちてくるじゃありませんか。 ああ、もうもう、こんな田舎までさすらった挙句、このままここで死んじゃうんだろうか。 オレたち一体、どうなっちゃうの!? つづく〜〜!! |
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