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| ・葵・ | ||
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御世代わり<みよがわり>がありました。 つまり、源氏のパパ、桐壺帝が引退して、源氏のお兄ちゃんが即位したのです。 このお兄ちゃんは、朱雀帝<すざくてい>と呼ばれます。弘徽殿女御<こきでんのにょうご>の息子です。 今まで左大臣&源氏連合がハバをきかせていたのを不満に思っていた右大臣&弘徽殿連合は、朱雀帝即位と同時に政治の実権を握り、源氏にツラクあたります。 とーぜん源氏はおもしろくありません。 そんな中、あの六条御息所<ろくじょうのみやすどころ>の一人娘が斎宮<さいぐう>という、えー、巫女さんですね、に選ばれて、伊勢神宮に行かなければならなくなりました。 何せうっとおしいと思われてる六条ちゃん、「ああ、もうこの機会にアタシも娘にくっついてって、伊勢に行っちゃおうかなぁ…」と思います。 そうだ!ここでいさぎよく行ってしまえ!! 一方、左大臣家では源氏の正妻、葵の上が妊娠します! なんだ、仲悪いとか言って、ねえ…。ま、いっけど。 源氏も何せはじめての子供だし(除、藤壺との子。「世間的には」ってこと)、マメマメしく葵の上のとこに行きます。(=余計六条ちゃんのとこには行かない) あ、今ちなみに源氏は22歳、葵の上は26歳、六条御息所は29歳です。 さて世間様では、斉院の御禊<さいいんのごけい>というものがありまして、パレードが行われることになりました。そのパレードに源氏も参加することになります。 ちなみに源氏ってのは超有名人なんですね。 貴族連中がスター扱いしてるのは勿論、下々の者にまで「光源氏」の名前はとどろいていて、このパレードには源氏目当ての人が上下貴賎、老若男女を問わず、うわーーっと押し寄せます。 当然みんな早くから場所とりをしてるんですが、奥さんの葵ちゃんは、当日になって突然思い立ったので、女房たちを引き連れて行ったはいいが、車(=牛車)を駐車するスペースがもうありません。 でも葵ちゃんてば、なんたって左大臣の娘だし、源氏の大将の正妻だしいってんで、後から来たくせに「どけー」とか言ってその辺の車をのかします。 まあ、ヒドイ。 ところが、一台ガンコにどかない車があります。ムムッ。 「何だコイツ!」と思って従者がムッとしてると、どうやらそれはあの!六条御息所の車らしい。 「なにおう、御息所だかなんだか知んねえが、愛人のくせしてでけーツラすんじゃねーよ。オラオラ、どけーーーっっ!」 とばかりに、酔っぱらってる従者たちは六条ちゃんの車に乱暴狼藉を働いて、従者同士の大乱闘の果てに、とうとう六条ちゃんをどかしてしまいます。あらーーっ。 あわれ、六条ちゃんは祭りの日のいいさらし者になった挙句、車のストッパーを壊されて後ろのほーーでその辺の車にお情けでもたれさせてもらってます。ああ、みじめっっ! そんな中、源氏が馬に乗ってパレードしてきました。じゃじゃーーん! が、とーぜん御息所には気づきません。だって奥の方なんだもん。 葵の上の車はわかりますので(従者の顔とか見ればわかります)、威儀を正して挨拶して行きます。 「あいじん、あいじーーん!」とさらし者にされて、惨めな姿をさらしている六条ちゃんは、そんな源氏を遠くに見て、胸をギュウギュウを締め つけられる思いです。くくぅーーーっっ!(>_<;) 後で事の顛末を聞いた源氏はあわてて六条ちゃんを慰めに行きますが、プライドを傷つけられた六条ちゃんは会ってくれません。 …ここで、黙って哀しげにポロポロと涙の一つも流してみせりゃあいいものを〜。六条ちゃんも不器用ですね。 そんな中、源氏は別のお祭りにカワイイ紫の君と見物に出かけたりして(もう13か14になってます)、気分をまぎらわしてます。だあってさー、あっちもこっちもカワイクない女ばっかで、いやんなっちゃうじゃん? みんな、素直になろうよー。 「伊勢に行っちゃうぞ!」なんて遠まわしに脅されても、源氏としてはウザさが募るばかりです。 「え?行っちゃうの?あ、そう…。ま、行きたいんじゃしょうがないけど。まあ、でも、それもなんじゃん?」なんてわかったようなわかんないようなテキトーなことを言ってます。 六条ちゃんとしては生殺し状態です。「行け!」とも「行くな!」とも言ってもらえないんですもん。 そんなことをしてるうちに、六条ちゃんの中でストレスがどんどこどんどこ溜まって行っちゃいました。 さーー、これからが大変だぞーーーっ! さて、そろそろ産み月が近づいている葵ちゃんですが、物の怪に苦しめられて容態が思わしくありません。当時は病気になると「物の怪だ!」とか言って坊さんに祈祷(<きとう>=お祈り)してもらう習慣がありました。医学が発達してなかったんですね。 一方六条ちゃんは、最近なんか、魂が抜けたように正気を失うことがある。 …我ながら怪しいと思ってますし、世間の人も何だかんだと噂してます。「六条御息所方の物の怪が…」って。 源氏としては「いっくら何でも、んなこたねーだろ」と思ってますが、いよいよい葵ちゃんがヤバくなって死にかけた時、物の怪が源氏の目の前でまざまざと六条御息所その人になって、源氏にとうとうと恨み言を言うではあーりませんか! もうもう、おぞましいやら何やら、動揺してるうちに、葵ちゃんが産気づき、無事に男の子を産み落とします。 まあ、何だかんだとありましたが、結果としては、安産だったわけです。 物の怪の恐怖は取りあえず置いといて、源氏は葵ちゃんの無事を喜びます。 弱っている葵ちゃんを見ると、何だか急に葵ちゃんがカワイク見えてくるから不思議です。 なんだ、よく見たら、すっげー美人じゃん?弱ってるとこが、またたまんねえ…。 ああ、これからは親子3人で愛ある生活ができるかナ、と思ったのもつかの間、源氏がちょっと宮中に行ってる間に、葵の上の容態が急変し、あえなく身まかってしまいます。あらー!? せっかく上手く行きかけた矢先に葵の上を失って、源氏はどーーんと落ち込みます。六条御息所から慰めの手紙がきても、「しらじらしいっ!おめーが殺したんだよ、おめーが!」と心中穏やかではありません。ああ、どうして見ちゃったんだろう!! しばらくは葵の上の実家、左大臣邸にいた源氏ですが、いつまでも引っ込んでるわけにも行きません。 ああ、葵ちゃんよ、三条の左大臣邸よ、さようならぁ〜。(;_;)/~~~ てなわけで、久しぶりに自邸の二条院に帰ることにしました。 紫の君と会うのも久しぶりです。 どうしてたかな。寂しくて泣いてたかな。 …と子供扱いしていたら、どっこい久々に見た紫の君はもうすっかり一人前の美少女になってます。(14か15) おおおおお。 今までみたいに一緒の帳台(<ちょうだい>=ベッド)で寝たりなんかすると、ムラムラしちゃって、我慢できません! もう、駄目だーーーっ!限界だーーっ! ………我慢できませんでした。(=^_^=) さー、驚いたのは紫の君、なんせそのテの知識はまったくありませんでした。 ヒドイ、ヒドイ、こんなヒドイことしようと思ってたなんて…!信じていたアタシが馬鹿だったーーっっ!! ーー、カワイイですね。(そうか? ていうか可哀想?) そんなこんながあった大変な年でしたが、月日は流れ、やがて新年を迎えるのでした…。 |
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