2001.12.12

アフガニスタン-今から目を離してはいけない

アフガニスタンのアメリカによる暴力による蹂躙はカブール、カンダハルをタリバンが放棄することで
「タリバンからのアフガニスタン解放」と言ったとんでもない解釈で一段落しているように語られる。
タリバンからの解放、アメリカの猛烈な暴力による結果が本当にアフガニスタン自身になにをもたらすのか、
爆弾を思い切り好きなだけ落として大勢のアフガンの人たちを殺し、不発弾をいっぱい残したアメリカは
どのように後片付けをするのか、ちゃんと最後までみつめていなければならないと思っています。

中東の次のエネルギーの供給場所として注目されるトルキメニスタンの油田、膨大な天然ガス資源の
利権を誰が握るのかも見なければなりません。
今回の戦争に異常に情熱的だった副大統領チェイニーが社長をしていた石油会社の名前は「ハリバートン」
パイプラインの敷設と権利を手に入れるのが誰かを監視していれば、この戦争が大義とは違った目的を
もって遂行され、多くの人々が犠牲にされたことがはっきりとしてくるでしょう。

ブッシュ政権の支援をしている戦争産業にも大きな利益をもたらし、兵器の消費とテストを充分に行って
満足な結果なのでしょうね。 その下には、テロを行ったこともないアフガニスタンの人々がいたのです。
忘れてはいけない。 アメリカのテロの犠牲者だけを追悼するのはおかしくないだろうか?

カブール陥落後、ジャララバード周辺へのアメリカ軍の爆撃で、ペシャワール会のスタッフが確認しただけで
220人の死亡を確認したということです。 12月のはじめです。 アフガニスタンは砂漠で人はいないとでも
思っているのでしょうか? アルカイーダ、ビン・ラディンを追い詰めるためという名目で行われている行為に
ついて、「テロリストは死んで当然」「攻撃されて当然」ですか? 

北部同盟、ドスタムがマザリシャリフで行った捕虜の虐殺は何故日本のメデイアでは取り上げられないので
しょう。BBCで見た映像は凄まじいものでした。 城壁の中にごろごろ転がる死体を見ました。
北部同盟を笑顔で迎えるカブール市民という影で、大勢の人々がカブールを脱出したことも無視しています。
日本のジャーナリストに骨のある人はいないのでしょうか? 今の日本メデイアだけを見ていたら、アメリカに
都合の良い情報しかわからないというか、事実がわからなくなりそうです。

しかし、いつまでも隠せないものがあります。ずーっと関心を持ってみていることが必要です。
忘れないで、あきないで、アフガニスタンは終わっていない。関心を持ちつづけましょう。


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