2001.11.01

アフガニスタン-すべてを破壊される国

アメリカは空爆についにB52爆撃機を投入。絨毯爆撃を行っているという。さらに発電所、水力発電所も
爆撃で破壊した。
私が心配なのは、バンカーバスターで地下水路が破壊されてしまいはしないかということだ。
アフガニスタンは北のヒンズークシ山脈に降る雪解け水を地下の水路で引いてきて灌漑用水として使用
してきた。 昔NHKの「シルクロード」というドキュメンタリーで見たことがありますが、昔から築かれてきた
カレーズと呼ばれる施設です。 営々と受け継がれ補修されて使われてきた施設です。
この施設がバンカーバスター爆弾で破壊され尽くすと最も基本的な水に関するインフラが破壊されてしま
うということです。

水のインフラというのは、何を行うにしても基本的なものです。
人がとりあえず生きるにも水は必要です。 さらに農業や牧畜も水の確保が必要です。

アフガニスタンを破壊し尽くして、後は知らないと立ち去ってしまう人々にとってはなんの心配にもならない
どうでもいいことなのでしょうね。
アメリカは、アフガニスタンの領土には関心が無い、そこに居座る考えはないと表明しています。
つまり、とりあえず、タリバンを叩きのめしてしまえれば後は野となれ山となれということです。
そこで生まれるのは新しい憎悪でしょう。

私には、「タリバン」をどうしても叩き潰すというアメリカの行動の理由が理解できません。アホでしょうか?
タリバンがテロを行った本人ですか? アフガニスタンにとって悪い政府っていうけど、悪い政府はみんな
アメリカが叩き潰すのでしょうか? その国の人々の問題ではないでしょうか。悪いってどういうことなの?
タリバンが支配するようになったにはそれなりの背景があったのです。 北部同盟が支配していた時の
ほうがましだったとはいえないのです。 マスードでさえカブールでは配下の略奪、暴行を押さえられなか
ったし、ましてや他の北部同盟の支配者は結構裏切りと謀略の中に生きているのですもの。

ザヒル・シャー元国王とその代理の孫という方も、アフガニスタンが困窮している中、ヨーロッパで優雅な
生活を送ってられるらしいし、今このときもアフガニスタンの難民に対する関心よりもオペラの方に関心を
お持ちなのだとか。 

ロシアは過去のソヴィエトが行ったアフガニスタンへの破壊活動に責任を持つべきだし、
アメリカは戦争が終了した時点では、自分がは破壊したインフラの復旧に責任を持つべきだと思うのです
が。当然、アメリカのアフガン攻撃に賛同した国々は全て責任を持つべきだ。
日本は自分の国がつぶれているかもしれないけれど、当然責任を負わせられるでしょう。

今行われているアメリカの破壊活動は国の全てを破壊し尽くす。そこから国を再建することはとんでもなく
困難な事業になるだろう。できるのだろうか?


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