2001.10.13

いつまで続くアフガニスタン爆撃

アフガニスタンに対する爆撃が始まってもう6日目になる。
もともと20年以上の戦争状態で、カブールの町並みも破壊されたところが多かったのに、そこにもまだまだ
爆弾が落とされ続けている。アメリカは爆撃の成果とかいって衛星写真を見せたりしているが、湾岸戦争の
時ほどのインパクトがない。もともと破壊する目標がほとんどないところを爆撃しても、みせるものもないでしょう。

それにヘラート周辺の飛行場の爆撃前、爆撃後とかいう写真で飛行機を破壊しましたって言ってましたが
あの飛行場の爆撃前の写真を見たことがあります。 駐機していたのは、壊れたミグ戦闘機で飛べるようには
みえませんでした。 もともと戦闘機ってないに等しい、なかったのに。
制空権を制したって成果を強調されても、ほとんどなかったものを制するのになんぼ爆弾がいるの?って。

これはもうアメリカの軍需産業が抱えている在庫を整理するために、できるだけ爆弾を落としているとしか
考えられません。湾岸戦争の時のように。
そしてもう一つは、どうしても実践で試したい新しい爆弾の実験場として使っているのです。
でも、忘れてはなりません。その爆弾の下には、タリバンでも、アルカイーダでもない普通の生活をしていた
アフガニスタンの人々が居ることを。 アメリカの人の命が大切なら、アフガニスタンの人の命も大切でしょう。
これ以上人が死んでいくのがお望みなのですか? アメリカの人々。そしてテロ反対で戦争を肯定する人達。

誤爆の問題
今アメリカが使っている兵器の中で、ピンポイント爆撃といわれているものは
レーザー誘導タイプとGPS誘導タイプがあるそうです。 レーザー誘導タイプって湾岸戦争のときに得意げに
映像を見せていたものです。しかし、湾岸の時も実は非常に誤爆が多くて実際の的中率は50%以下だった
と聞いています。得意げに見せた映像は成功してうれしかった分だけ。実際イラクに居た人々は、誤爆か
故意か一般の人々が爆撃を受けて逃げ惑うのを経験しています。

去年のユーゴ空爆でも中国大使館が爆撃を受けて、大問題になりました。

誤爆の原因は
1.情報の誤り 2.機器の動作不良 3.周辺への被害  が挙げられるとという解説を聞きました。
特に機器の動作不良は意外に多いらしい。どっちにしても誤爆を絶対になくすということはできないと軍事解説
の人は言ってました。

とすれば、爆撃が多いほど軍事施設以外の施設の被害も増えるし、人々も死んでいくということです。

怖いのは、ミサイルやピンポイント爆撃といって攻撃している人々には地上の人々が流す血が見えないことです。
アメリカは自分の兵士が死なない戦争をすることを戦争の成功と思っているようです。
圧倒的軍事力を持ったアメリカのみに許される戦争です。その相手は常に押しまくられて、血をたくさん流し
子ども、次の世代をも巻き込むことを余儀なくされるのです。(原爆、枯葉剤、劣化ウラン弾)

もっともっと人の血がほしいのですか?アメリカは。 テロ反対の戦争に賛成する人々は。

戦争はテレビゲームじゃない。爆撃で死んでいく人、難民として逃げながら死んでいく人が居るのが戦争です。

この間のアメリカの行動を見ていて、やっぱりアメリカは傲慢、貧しく異文化の中で生きていく人々を
ちっとも認めていないと思いました。世界にアメリカに対する憎しみの芽は絶えることがないでしょう。
そうである限りアメリカとその追随者に対してのテロの芽はなくならない。しばらく勢力がそがれても
いつかまた爆発する。爆発の力をそがれても、小さなテロは続く。
まさに安心して眠れるアメリカはやってこない。そしてその追随者日本もまた安心の中には戻れない。


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