2004.04.12

イラク・ファルージャへの攻撃

3人の志のある日本の若者がイラクで拉致されています。このことについて発言したいことがありますが
その前のイラクの状況について述べておきたいと思います。

イラクは当初大量破壊兵器を持っている、すぐにでも使いそうだから、早いことやっつけようという論理で
アメリカ・イギリスを中心とする連合国(日本・イタリヤを含む)によって侵略されました。
一年前バクダットは陥落し、連合軍(アメリカ軍)は市民の歓呼で迎えられるはずでしたが、大した歓迎を
してもらえませんでした。アメリカの空軍力、ハイテクによる攻撃は、イラクの人々を無差別に殺していまし
た。そして、アメリカはイラクはすぐにコントロールできる自分たちのコントロール下にはいると考えていま
した。しかし、サダム・フセインの子どもたちを殺し、サダム本人を捕まえても、イラクの人々はアメリカの
支配下にはいることを拒否しています。
アメリカの戦争は侵略であり、イラクの持つ富・石油を支配下におきたい、戦後復興と言う名の利権も自分
のものにしたいというアメリカの意図は見え見えです。

民主主義の確立といいますが、民主主義というのは外から強制されたとき、その強制という行為そのものが
民主主義の本質を傷つけてしまうということがわからないのでしょうか?
アメリカは、イランのイスラム革命を嫌っています。非民主的と悪の権化のように言い募ります。
そうでしょうか?イランの中に芽生えてきた改革派の芽を信じられないでしょうか? 女性の進出もイランで
進んでいます。アメリカがタリバンから開放したというアフガニスタンのどこに民主主義国として自立し、発展
していける保証があるのでしょうか? その国の持つ発展の過程を大切にしないと何も育たないと思います。
タリバン政権もアフガニスタンがまとまった国にとして内戦を終結させるのには必要だったのかもしれないと
思っています。そこから、人々の民主主義的な権利への要求が育ち、それを支える人々が増えていって、
本当の民主主義が育っていくのではないでしょうか?
もし、民主主義というものが世界のどこにでも通用する代えがたい価値であるのなら、条件を揃えることで
必ず育ってくるのではないでしょうか?
国内で、白人、黒人、ヒスパニックという差別を展開し、更に回教徒を市民として取り扱わないような非民主
的なアメリカが他所の国に強制できる筋合いはないと思います。

さらに、アメリカの占領に反対するゲリラ、レジスタンスに対して、ものすごい掃討作戦を行ってきました。
人々はなぜ殺されるのかわからないままに、殺され、子どもまでもが犠牲になっているのです。
それでも、屈することなく誇り高く戦う人々に向かって、空から、遠くから撃ちまくって殺しまくって、、。

この間のファルージャに対するアメリカ軍の攻撃は、イスラエルのガザ難民キャンプへの、ジェニュインキャ
ンプへの虐殺の攻撃を見るようです。 制空権というのは決定的です。 アメリカ軍は空から何の心配もなく
撃ちまくることが出来ます。爆弾落とし放題です。その下にいるのは、アメリカに攻め込んでいる人々ではない
のです。自分の国で、自分の家で、自分の意志で生きて行こうとしている人々です。
ファールージャの包囲を解くことなく攻め続けるアメリカ軍は、ヴェトナムで村中を焼き尽くしたアメリカ軍です。
泣き叫ぶ赤ん坊までも殺したアメリカ軍です。そこまで戦場の兵士たちに追い込まれた恐怖を感じさせる作戦
攻撃を続けるアメリカ政府は、非難されるべきです。

若者がハッタをかぶり、石を投げ、比較にならない小規模の火器で立ち向かっていくのを見て、怒りと涙の中
で思いをたぎらせています。 日本で遠く離れたところにいる私でさえ感じるこの怒りをイラクの若者が感じない
訳がないと思います。

アメリカのイラク侵略は間違っていた! 今行っている占領と攻撃はもっと間違っている。
占領をやめよ! その占領に手を貸すのをやめよう!

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