2004.02.15

反戦行動がなぜ大きくならないのか?

1月に今現在組織的な行動提起がない以上、一人からの行動が必要だって言いました。その思いは
いまも変わりはありません。

2月14日に大阪平和人権センター主催の「イラク派兵反対」の集会があり、4000人の人々が集まった
そうです。この集会は私がチェックしていたネット関係では、捕まえられなかった集会です。
今日、とってもしょぼい集会に参加して、昨日の集会知っていました?って聞いたら、知っていた人は、
一人でした。 大阪平和人権センターはそれ自体ではインターネット上にこういう行動の情報を出してい
ないようです。

大阪平和人権センターというのは、なんか自治労大阪、大教組、港湾労組など労働組合が中心になっ
ている組織のようです。(間違っていたらごめんなさい)

そこで、私の中で沸いてきた疑問なのですが、どうして同じスローガンの行動なのにお互いに呼びかけ
あってより大きな行動にしていかないの?って言うことです。

今日15日に行った集会でカンパを集めている人に、昨日の集会を知ってました?って聞いてみました。
よく知らないですが、、という答えでしたが、「なんでお互いに呼びかけあって大勢を集めないの?」って
聞いてみました。「昔のヴェトナム反戦運動のときと違ってそういう組織がないので」という答えでした。
不満です。意見、思想信条が違うからこそそれぞれがいろいろな組織をつくっているのだから、みんな
一致して行動することはできないでしょう。
でも、今日本に起ころうとしている憲法を踏みにじって、戦争をしに世界のどこにでも出かけていくという
国に突き進もうとしているときに、ちょっとでも有効な行動ってやっぱりそれなりに数を集めなければ、力
、マスコミを振り向かせる力、人々に訴える力は産まれないのではないでしょうか。

雑誌「論座」でかってのべ平連の事務局長・吉川勇一氏が提起されている運動論の欠如を目のあたりに
する思いでした。 

去年の2月15日の国際反戦デー、ロンドンを埋め尽くした主催者発表200万人の人々は、やはり労組を
中心としながら多くの市民ボランティアの力が集まって出来上がった行動でした。あの多くの人々の集合
は、イギリス政府は戦争に加担しているけど、人々は違うという国際的なコンセンサスをつくりましたよね。
そして、あの行動の中でイラク戦争を見続けたイギリスの世論は、大量破壊兵器が見つからず、戦争の大
義が証明されないなか、ブレアの責任を追及しています。

吉川氏の指摘する「運動の中心部にある指導的活動家、主として、新しく登場してきた若い層は、運動の
拡大のためにマスコミ受けをするような演出効果には熱心でも、ある程度の長いスパンの中で運動がどう
あるべきか、どの方向に向かうべきかなどの議論を、あまり好まなかったようだ。」ということの意味を深く
考えてみたいと思う。

日本の今の行動の中にいるときに感じる違和感はここにあるのかもしれない。アフガニスタン、イラク戦争
に反対する行動が、人が人を殺してはならないという以上に持っている意味は何か?だからこの行動を通
して、さらに何が予想されて何と戦わなければならないのか?
そのためにはどのように力を結集していくのか?

行動の日にその場に行くだけの私にはわからないところで、研ぎ澄まされた分析と熱い議論が戦わされて
いることを願っています。

労働組合の方からも、より積極的に行動の呼びかけをしてほしい。 組織率が下がって、賃金闘争もできな
いからって萎縮しないで、このアメリカ主導の戦争に反対することは私たち一人一人の労働者の生活その
ものにかかわることだということをはっきりと主張して、運動の底辺を支える部分であってほしい。

戦後労働運動の中で勝ち取った国民皆保険制度を崩して行こうとしているのが、税金をアメリカにつぎこん
でいるためだし、アメリカの保険資本の進出を助けるための切り崩しなんだ。戦争にお金をつぎ込むことは
労働者の勝ち取ってきた権利を、憲法が謳う国民の健康な生活を守る権利を崩されることなのだから。


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