2003.05.28

中東和平ロードマップについて

中東和平のロードマップということが、動き始めたと言われている。これが、パレスチナ−イスラエルの
問題の解決になるように言われているが、そうなのだろうか?と疑問に思っています。

ロードマップの内容は
1段階(2003−5月)      パレスチナの武力闘争の終結、政府の改革; 
                    イスラエルの入植地の撤退と凍結;  パレスチナの選挙
2段階(2003、6月−12月)  独立したパレスチナ国家の建設; 交渉と監視
3段階(2004-2005)      交渉
                    最終的な国境の策定、エルサレム、難民帰還、入植地に関しての合意

というような行程になっています。

ここで、私は今現在のイスラエルの行為が明らかにされないままに、このような過程が実行されることが
一番大切って言われ、思われると変だなって思います。

イスラエルは、1967年の国連決議242号以降も、どんどんパレスチナの中に武力で占領地を増やし、実
質的には、パレスチナの地を奪い続けてきました。更に、パレスチナの人々が住んでいるところにも
毎夜、毎日攻撃をかけ、ブルトーザーで家々を壊して、人々がまともに住めない状況を拡げ続けてきました。

その結果、パレスチナは分断され、ちゃんとしたインフラも整備できないままに、困難な生活を余儀なくされ
続けて来ているのです。
東エルサレムにも、イスラエルの入植地をどんどんつくり、どこを見てもイスラエルに囲まれたパレスチナに
してしまっています。これを現状としては、パレスチナ国家は機能できないとものになってしまいます。
シャロン首相が、入植地からの撤退をいったという報道もありますが、本当にどのようになるのかが
心配です。

このロードマップを推進する役割のアメリカが、完全にイスラエル支持を明らかにしているネオコンに
牛耳られていることも心配です。

ロシアとEU、国連がしっかりと監視していなければ、監視していても心配だけど。

  ここで、よく出てくる1967年の国連決議242号について
       1) 紛争によって(いわゆる6日間戦争)占領された領土からイスラエル軍は撤退する。
       2) 交戦状態の終結。 すべての国の主権、領土の保全。平和の尊重。
       3) 「難民問題の公正な解決」

     アラブ諸国とイスラエルの戦闘で、イスラエルはわずか6日間でシナイ半島からゴラン高原までを
     占領した。
     この国連決議は、アラブ、パレスチナにとっては屈辱的な譲歩であった。
     しかし、イスラエルを国家として認めざるを得ない状況となって受け入れざるを得ない状況になった。

     イスラエルはは1949-1967までの戦争で広げた地域は領土とし、パレスチナは現在言われる
     ガザ地区とヨルダン川西岸の限られた地区に押し込められた。

  さらに1974年の国連総会決議3236号も重要だと思うので上げておきたい。
        国連総会は、パレスチナ問題の公正な解決がいまだに達成されていないことを深く憂慮する。
       パレスチナ人民は国連憲章に基づき自決の権利を持つことを認め、パレスチナ人民がその固有
       の権利、とくにその自決権の行使を妨げられていることに重大な憂慮を表明し、、、、、
       パレスチナ人の自決権、 民族独立と主権の権利、 難民帰還の権利を確認する。
       すべての国と国際機関に対して、国連憲章に基づき、自らの権利を回復するための
       パレスチナ人民の闘争に支持を与えるように呼びかける。
   
    この決議は賛成95、反対4(イスラエル、アメリカなど)、棄権31(日本、イギリスなど)で採択された。
    パレスチナ人を代表するものとしてPLOが国連でのオブザーバー資格を与えられ、アラファト議長が
    国連で演説した。

 国際的な力関係の中で、アラブ諸国の弱体化の中で、パレスチナは1967年の押し込められた国境を
 交渉の前提としてきた。しかし、国連の決議にもかかわらず、1967年ラインの中にもどんどんイスラエルの
 入植地はつくられ、占領地は拡大し続けてきたのだ。
 そのことに、目をつぶって、まず、パレスチナが武力による抵抗をやめよという形でいいのだろうか。
 まず、イスラエルの圧倒的兵力、アメリカをバックにした国家によるパレスチナ攻撃を止めて
 パレスチナの人々の絶望に少しの希望がともることを願っています。
 アメリカ−イスラエル寄りのマスメディアコントロール下で、まずパレスチナの自爆攻撃をやめよと
 考える思考過程そのものが、すでにパレスチナ問題の本質を見誤った立場のように思います。

 アラファットのこれまでの自治政府が腐敗していなかったとは思わない。 キャンプの人々からみれば、裕福
 な暮らしぶりの閣僚を見ると「なんで?」って思っていました。しかし、パレスチナって、民主的な機構を持った
 国だと思います。決して、独裁国家じゃないです。イスラムだけの宗教国家でもありません。

パレスチナについては多くの誤解があるように思います。
私は、ある時期までイスラエルにあこがれていました。「栄光への脱出」をみたり、社会がキブツなどの社会
主義的仕組みを持っているとか。 おかしいと思ったのは、やっぱりベイルートの虐殺。
そして、広河隆一さんの「パレスチナ」を読んで確信を持って、パレスチナ問題を見るようになりました。

参考文献: パレスチナ 新版  :広河隆一  : 岩波新書
        君はパレスチナを知っているか  :奈良本英佑 :ほるぷ出版
        パレスチナ  動乱の100年    :エリアス・サンバー著 : 創元社 
 

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