2002.04.11

パレスチナに何を求めるのか?
アメリカの役割

2000年の9月シャロンがアル・アクサ・モスクに強硬に踏み入ってから、パレスチナに起こったアル・アクサ
インティファーダ。それに対してのイスラエルの過剰な反撃と、難民キャンプの破壊。この暴力に対して
パレスチナは国際監視団の派遣を国連に要請した。
2000年3月27日国連安保理に要請されたパレスチナ自治区への国際監視団の派遣に対してアメリカは
拒否権を発動し、この案を潰した。 この記事はここに
その直後、イスラエルのパレスチナへの攻撃は激化している。アメリカがイスラエルのパレスチナへの攻撃
を容認したと考えられる。

それ以後もイスラエルのパレスチナ自治区への攻撃は一貫して行われ、難民キャンプはブルトーザーで押しつ
ぶすということを繰り返してきた。そして、自分の家を故なく破壊され、身内を、隣の人を殺された人々は
イスラエルの理不尽な攻撃への激しい怒りをためてきた。

パレスチナ自治区に多くの検問所を設け、人々の日常の往来を制限し、救急車をわざと止め、人々を見殺し
にし、救急車を攻撃の標的にさえしてきた。
直接的な怒りと危機感はパレスチナの若者を身を犠牲にしても反撃したいという強い思いに駆り立てている。
自爆攻撃が起こる基盤をイスラエルの攻撃が醸成している。

そして、2001年3月 全面的なパレスチナへの侵攻を開始し、パレスチナの首都機能を持つラマラを包囲し
パレスチナの人々が民主的手続きで選んだアラファト議長を監禁し、外部との連絡を途絶させた。
2002年4月2日パレスチナ自治区警察を包囲、攻撃し降伏させた。ここに記事

こうして、議長は孤立させられ、警察機能を完全に奪った。 それで、過激派の取締りをしろってどういうこ
となのだろうか。手足を縛り上げておいて、人を捕まえて来いといってもできないことでしょう。

それに、現在の状況はイスラエルによる明らかな侵略戦争であって、パレスチナの人々の尊厳と権利の為
にこれに抗する権利は確実に保障されるとと考えられます。徹底抗戦を叫ぶのは当然ともいえます。

アメリカは、仲介を表明したが、イスラエルに直行もしないし、経済的支援もやめない。
つまり、パウエルがイスラエルに到達するまでに早くパレスチナ対してできる攻撃はし尽くせという時間的
猶予を与えたも同然である。

この間に報道陣を締め出し、世界の目をふさいで多くの人々を逮捕し、射殺し、家を破壊している。
ジェニインでは難民キャンプが破壊しつくされて、消滅したという。どういう事態か想像して欲しい。

イスラエルが膨大な軍事を維持し、圧倒的な軍事的優位のなか侵攻を続けられるのは毎年保証されるアメ
リカからの援助があるからである。 やめさせるには、アメリカの経済的支援を止めるのが一番有効なのだ。
テロに対する経済的支援を非難するアメリカは、イスラエルの国家テロ、パレスチナに対する民族浄化の攻
撃をやめさせる責任がある。
パレスチナの政府機能を完全に奪って無力化した上で、「なんとかしろ」と要求するのなら、まずアメリカの
できることをやって、状況の打開を図る姿勢を見せて欲しい。
今度こそ、国際監視団の投入を邪魔しなようにしてほしい。アメリカ一国ではない監視団の。

一部の撤退は、他方の侵攻のカモフラージュ。撤退した村が破壊され尽くされており、しかも土地の権利関
係を証明する文書がイスラエルに奪われたということだ。 イスラエルの土地の略奪の準備だ。
入植地の拡大は許されない。今の入植地も放棄されなければならない。これ以上の略奪は許されない。


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