これが2008年4月13日付で歌舞伎座営業部に送ったメール。 さぁてどんな回答が来るやら、楽しみです。ふふん。 ……劇場の案内だって接客業の一種、だよね? と思ってたら、送信エラーだって! 現在、諦めずに苦情メールの送信先を照会中。 |
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歌舞伎座営業部 御中 以前に歌舞伎座メールマガジンに対して劇場についての苦情をお送りしたところ、 以下のとおり営業部の方よりお返事を頂きました。 そのため、同様の苦情についてもこちらにお送りいたします。 もし担当が違うということであれば、ご担当の方にお送りください。 4月19日(土)に三階の三等A席において夜の部を観劇いたしました。 「浮かれ心中」は以前にも八月歌舞伎で観てとても面白く、楽しみにしていた芝居です。 配役も豪華、友人にもその旨伝えて誘いましたし、当日までとても楽しみにしていました。 それが台無しになったのは、当日の席のひどさです。 私が観ていたのは3階の3列左端の辺りです。 当初から宙乗りの装置のせいで視界が遮られるのではないかと危惧していた席であり、 最初にゴールド会員の資格でチケットWeb松竹でこの席を提示された際にも躊躇いました。 しかし人気公演でもあり、そこにつながるまでにもだいぶ時間がかかったこと、 こちらのサイトではブロックが選択できず、再選択した挙句に横手の列になるのも嫌なので受け入れたものです。 しかし、当日の帰りがけ、私も友人も無言でした。 先に昼の部を観劇し、どうやら宙乗り用の黒い幕で視界が遮られるのは (少なくとも三階3列目という条件では)ないようだと、 安心しておりました。が、当日の運用で驚きました。 歌舞伎座の三階席は、一度座ったことがあれば普通気がつくと思うのですが、 乗り出しても花道はまず見えません。 乗り出してみても、せり出しやライトなどで、そのまま転落する覚悟でもなければまず見えないでしょう。 構造上当然のことだと思いますが、それを理解していない観客が多い。 おかげで前の列に座っている客が「乗り出せば見えるのではないか」と 前傾姿勢、ひどいときは中腰で舞台を観ています。 その観客が乗り出せば、舞台の視界はその観客の後頭部で切り取られて、 今まで見えたいた位置ですら見えなくなります。 それを2列目、3列目の観客が行えば、背後の観客すべてが乗り出さないと見えなくなります。 それがすぐ前の席であれば、「乗り出さないでくれ」と直接お願いすることもあります。 しかしそれが3列前、4列前となると、開演中にはどうしようもありません。 2時間近い長い演目であったりすると、そのフラストレーションを抱えながら観るのは、正直大変に苦痛です。 ところが本日は「勧進帳」のように花道を活用する演目だったため、声しか聴こえないことにいらだった西列の観客が こぞって1列目から立ち上がって乗り出し始めました。 いくら横手とはいえ、ライトを乗り越えて花道を観るために乗り出そうとするなら、正面の席の視界をふさぐことになります。 (乗り出したところでまともに見えるとは思えませんが。) 三階席は花道は見えない席である、だから安いということをチケットを販売する上で観客に通知することを徹底していれば こんな事態にはならないはずです。 15人近い観客がこぞって開演中に席から立ち上がる(しかもB席とはいえ、背後に1列観客がいるのに、です。もっとも背後の客も立っていましたが)状況を まったくスタッフが観ていないのかと思えば、きちんと客席側を向いて座っているスタッフを3階西席の舞台寄りに配置しています。 この観客が立ち上がっている状態は、スタッフには目に入っていないのでしょうか? というより何を確認するために配置するのでしょうか?写真撮影などの松竹の肖像権他利益にかかわるような問題「だけ」のためですか? 最も驚いたのは最後の「チュウ乗り」の際、いきなり左側に大量の人たちが立ち並んだことです。 最初は団体客が大挙して終演直前に帰るのかと思いましたが、まさか終演10分前にそれもないだろうと。 ようやく理解したのは、宙乗りのために、その装置の左手の観客をすべて劇場スタッフが動かして立たせたということです。 絶句しました。 観客を演出の都合上、開演中に立って移動させるなんていう暴挙を、他の劇場では観たことがありません。 (年間その他の劇場に延べ50回くらいは足を運んでいます。) その移動させられた観客に対し、どの時点でどのような通知をしていたのか、 チケット代に差があるのかどうかは知りませんが、 少なくとも芝居の結末を楽しみにしていた私と友人が、後ろから移動してきた人たちの荷物を 頭にぶつけられて初めて気がついて驚き、 頭上のわさわさとした空気と話し声に気をとられつつ芝居を観終えて、 期待していたほど素直に笑えなかったのは事実です。 3列目に座っていた私たちは、事前にそんなことはまったく知りませんでした。 私たちは席を動かなかったから「不利益」には当たらないということだったのでしょうか? たかがラスト10分程度、たいしたことではないとお思いですか? しかし、終演の段階で腹を立てていれば、その日の役者さんたちの熱演はすべて台無しです。 歌舞伎座の三階席に連れてきた友人(いずれも他の劇場に足を運んだ経験の豊富な人)は数十人に及びます。 皆「意外にわかったし、面白かった、役者さんもよかった」と言いつつ、「しかしあまりに周囲のマナーが悪すぎて二度と来る気はしない」と言う人が非常に多い。 観客のマナーまで劇場に背負わせるのは酷でしょうが、それにしても開演中に数十人が席を立って後ろの観客に迷惑をかけているのに、 それを眼前にしつつまったく注意しないで放置する劇場は、(少なくとも私が知っている中には)他にはあり得ません。 終演後、腹を立ててスタッフ2名(初老の男性1名と女性1名)に声をかけましたが、私の怒りが伝わっている様子はまったくありません。 男性の方も「とりあえず今さえ乗り切れば」という低姿勢に対応すればいいという感じでしたし(「あーそうですよねー」という返答に他人事か!と友人が呆れ)、 女性にいたっては、あとで「なんか終演後にいきなりキレてる変な客がいたけど意味わかんない」くらいに同僚に話されているんだろうなという、 なぜ私が怒っているのか理解できないようなポカンとした対応でした。 (そもそも件の女性スタッフは、幕間の時間に三階で筋書きを買おうとしたけれど、常連らしい男性とずっと長い間大声でほぼタメ口で喋っていたために、 声をかけることを諦めて一階入り口まで降りて買ったときの人です。 以前は特に愛想はよくなくとも、ちゃんと苦情や質問に対応してくれる女性スタッフが土曜の三階にもいたと思いますが、異動になったのでしょうか。) 今月、同じ松竹の作品だと思いますが、日生劇場で『風林火山』を観てきました。 その際にも同様に最上階に当たる二階席後方で観てきましたが、対応の雲泥の差に驚きました。 まず、こちらでは宙乗りの装置の左側はすべて空席にしたうえでロープを張り、空けています。 観客を移動させるなどという対応はさせていませんでした。 そして小学校低学年と思しき姉弟を連れてきた客が近くにおり、開演中に子供たちが歩き回ったりぐずったりしていましたが、 3回目にぐずったときにはきちんと劇場のスタッフがそっと声をかけ、母親ともども連れ出していました。 劇場スタッフとしては「料金を払っているお客さんに苦情は言いにくい」のでしょうが、 無言のまま不満を抱えて帰るのも、同じ料金を払っている「お客さん」のはずです。 「そうは言ってもたった一幕のために空き席にするには利益率が」とおっしゃるかもしれませんが、 では宙乗りをしないという選択肢もあるでしょう。 それこそ利益率と集客力、魅力ある演出との兼ね合いの問題のはずです。 演出の都合のために、観客に不利益を強いることには疑問があります。 (魅力的な配役、演目であれば、新機軸を強く打ち出さなくても客はついてくるでしょうし、 公演内容に自信があれば、襲名披露月のように若干三階席の値段を見直すなどの策もあるはずです。 あの位置、移動させている観客の人数を考えれば、大幅な値上げになるとは思えません。) 勘三郎丈は、いつも観客を楽しませるためにたくさんの趣向を凝らして下さいます。 いつもそれを楽しみにしていますし、また普段は舞台から遠い三階席において、 あれほど間近に役者さんがいらっしゃることは稀で、貴重な機会です。 手ぬぐいを拾った人、紙ふぶきを浴びた人、どれもとても嬉しそうに楽しんでいました。 ………そのなかで、その気持ちを心から共有できなかったことが本当に、本当に残念でなりません。 以前にも苦情は劇場の案内スタッフに伝えたことがあります。 しかしその後まともに対応していただいた覚えはありません。 しょせん一過性の観客の怒りによる一時的な苦情だという認識だからですか? それとも、たかが三階の安い席にしか来ない観客の言うことだから取り合うまでもないとの考えによるのでしょうか? (ここの三階に来るとサービスの差に値段のヒエラルヒーを感じるよね、とは友人の言です。) 以下で頂いた「予定」も「予定」で終わっているようですね。 毎月チケットを購入しておりますが、そのようなチラシなど一度も目にした覚えはありません。 歌舞伎座の3階席には、海外からの観光客も多数見かけます。 なかには一部開演中に話をするなどマナーの悪い観客もいますが、 大方はあの狭い座席にじっと座って鑑賞しています。 彼らの目には、いったいあの三階席のマナーの悪さはどのように映るのでしょうか? おそらく日本でもっとも海外からの来客が多い劇場だと思いますが、 少なくとも日本人である私が知る限り、(少なくとも三階席においては)これほど観客のマナーの悪い劇場は他にありません。 これが日本の一般的な劇場の有様だと思われるのは心外です。 なぜ貴重な休日に時間をかけてまで敢えてこんな苦情のメールを書いているかというと、 以前に歌舞伎座で当時案内の仕事をしている女性から、 「担当スタッフに言ってもまともに通じやしないから、はっきりメールで書いたら上も慌てて少しは対応違うんじゃない」と 言われたことがあるからです。 働いている人からこういう回答が返ってくるようではと思いましたが、昨日の件で納得しました。 これが例えば旅先で入った一回限りの劇場における接客であるなら、私も不満を飲んで口をつぐんで帰ったと思います。 しかし、歌舞伎座の場合は違います。 歌舞伎会という購入回数の多寡によって発売日に差がある(つまり、はっきりととれる席に差が出てくる)システムにおいては、 年間に二十回以上も足を運ばなければならず、来月も再来月もその次の月も、同じ不愉快な思いをすることが目に見えているからです。 おそらく、このメールを読んだ担当者の最初の感想は「それだけ文句があるならだったら来るな」 「好きで来ているんだろう」「じゃあ金払って一階席に行け」「安い席を選んでいるんだから自業自得」でしょう。 それを認識した上で、敢えてこのメールを書いています。 私は「三階席から花道が見えないのはけしからん」という話をしているのではありません。 構造上しょうがないし、その分だけ値段は安いのだから、その点は納得しています。 私も友人も、どうしても花道を使用する演目を楽しみたければ、その月は選んで一階をとるなりします。 そこに値段が反映するのは仕方がないと考えています。 また席の配置をずらすなどの配慮がされていない点についても、劇場が古い以上、しょうがないと諦めています。 (また劇場スタッフのすべてに対して文句があるわけではありません。 例えば外で一幕見の列の案内をしている男性の方など、上演時間などとても親切に教えて頂いて好感を抱いたこともあります。 劇場スタッフ全員に対して誹謗しているとはとって頂きたくありません。) しかし、劇場における接客サービスの提供方針については、席種によって差をつけられる言われはないと思いますし、 少なくとも今月の日生劇場、帝劇のB席など他の劇場において同様のことを感じた覚えはありません。 他の劇場で「安い席種の客だからマナーが悪い」というわけではない以上、どこに差が出てくるのでしょうか?客層、年齢層でしょうか。 しかし、歌舞伎座三階席のマナーの悪さは、高齢者層に限ったものではありません。二十代、三十代でも同様です。 である以上、その状況を「放置」している劇場の姿勢、あるいはスタッフに対する教育方針ではないかと思います。 「前傾姿勢でのご観劇は、後方のお客様の妨げとなりますのでご遠慮くださいますよう……」というアナウンスは流れていますね。 しかし繰り返し流れるイヤホンガイドの宣伝などと並列で、あれがどれだけ耳に入っているのか大変疑問です。 あのアナウンスを流していることで免罪符になるとは思えません。 例えばシアターコクーンや帝国劇場など多くの劇場においては、開演直前および第二幕の前には 劇場スタッフが「携帯電話の電源をお切り下さい」などの呼びかけを肉声で行っています。 (人件費のコストがかかる、値段の差がということであれば、帝国劇場ではB席であっても同様の呼びかけが行われています。 B席なら5,000円程度、三等A席とたいした値段の差はありません。) なぜ歌舞伎座だけが特別なのでしょう? 伝統芸能だからでしょうか? 特別なのは上演されている「歌舞伎」という演劇の様式であって、 劇場それ自体、少なくともサービスの提供方針ではないはずです。 少なくとも上記の女性の対応など、私が会社で取引先に行えば上司には叱責されるでしょう。 席の位置は選べても(もっとも最近のチケットWeb松竹では位置は選べませんが)、周囲の観客までは選べない。 「芝居が面白かったね」よりも「背後の客のマナーの悪さでひどい思いをしたね」という感想を述べ合いながら 帰る観劇なんて、あまりにも悲しすぎます。 昨日の芝居がどれも非常に面白いものであっただけに、余計に残念です。 苦情が寄せられていないのは「苦情がない」のではなく、私の友人たちは「苦情を飲んで」帰っているのです。 少なくとも私の友人たち(三十代で他の劇場にも足を運び、状況をよく知っている人たちです。)に限っていえば、 将来歌舞伎座の常連になる可能性のある潜在顧客を逃しているとも言えます。 その点を認識して頂いた上で、実現性のない「予定」ではなく、きちんとした誠意のあるご回答を頂きたいと思います。 なお、当然のことではありますが、こういう苦情を寄せたことについて メールアドレスを含めて、私の個人情報の取り扱いについては配慮を頂けるものと思っております。 (このような厳しい苦情を寄せるにあたって、こちらも気分よくメールを書いているわけではないことはご理解下さい。) 歌舞伎座の方には大変耳に厳しい内容かと思いますが、来月以降、歌舞伎の舞台本来の内容を楽しみ、 観劇後に気持ちよく帰宅するための苦言であることをご賢察頂き、以後の運営につきご検討頂ければと思います。 宜しくお願い致します。 はるか(仮名) -----Original Message----- From: shochiku kabukiza [mailto:kabuki-za@tokyo.email.ne.jp] Sent: Monday, May 15, 2006 6:47 PM To: XXX@XXX.ne.jp Subject: メルマガお問い合わせへのご返事 拝復 はるか(仮名) 様 毎度ひとかたならぬご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。 5月13日付けにて頂いたメールにつきまして、ご返事を差し上げたく、この文書を送付させていただきました。 当日3階席の状況、並びにはるか(仮名)様のお気持ちは、深くお察しいたします。 私どもの至らぬ点がはるか(仮名)様の観劇を損なってしまったことに、ただただお詫び申し上げます。このたびは大変申し訳ございませんでした。 お客様に歌舞伎を気持ちよく楽しんでいただくためには、より良い作品を上演するだけでなく、観劇のマナーの向上が必須ですし、当劇場としましても、そのための措置を講じる責任を強く感じております。 当劇場では、現在、「歌舞伎座からのお願い」として、マナーの向上を呼びかけるための広告をお客様のお切符に同封いたしますことを、予定しております。その中にはもちろん、はるか(仮名)様のご意見にありましたように、上演中の飲食や、それに伴う騒音を控えていただくという項目もございます。 また、場内アナウンスにつきましても、はるか(仮名)様の貴重なご意見も含め運営に反映させていく方向で検討いたしております。 劇場運営につきまして、様々な具体案をお客様から頂けることは、誠にありがたいことでございます。今後も、これまでとは違った方法を見出し、お客様のご協力を得て、良き観劇環境を作り出すよう努力して参りますので、何卒ご理解を賜れますよう、お願いを申し上げます。 敬具 平成18年5月15日 歌舞伎座 営業部 ●● |